プロローグ
人が賑わう。
剣と魔法の世界、正確には剣以外の武器も様々あるのだが、ここはオーソドックスに剣と魔法の世界と言っておこう。
この世界では昔から武器を持ち、内に秘めた魔力を使って国を作り、法を作り、繁栄していった。
その世界でも人が一番集まる街、《グラスフィーネ》には今日も冒険者はいっぱいだ。
なんといってもこの街には冒険者には欠かせないギルドがいくつかある。
どのギルドに所属するも自由ではあるのだが、ギルドにも一応活動方針というものがあり、それに沿わないといけない。
討伐専門だったり探索専門、人助けを専門としたギルドだってある。
ギルドにはもはや所属していない冒険者などいないくらいには当たり前のこととなっているのだが、中にはギルドに所属しない異端な冒険者もいる。
《六流星》。
この世界でもかなりの実力者でなければ背負うことのできない称号のようなもの。
六流星となった者にはある種の権力が与えられ、国を任されたりあからさまな独裁者になったりと様々だ。
どこにでもあるありふれた話、権力者に逆らうといいことはないのだ。
だけどその六流星に逆らう人もいたりいなかったり。
今回はそんな世界のとある異端冒険者の、とある伝説である。
書きたくて、ファンタジーはじめました。