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自分の為の2.14 -後編-


 涼子と亮が難しい話をして、それを麻衣と相馬が首を傾げて尋ねる。

 麻衣と相馬が楽しそうに話をして盛り上がり、涼子と亮が大人しくさせつつ苦笑いを浮かべる。

 多少のぎこちなさはあったものの、概ね楽しく話せていたと()()


 何故思うと付いているのかと言うと、麻衣はその時の事をあまり覚えていないからだ。

 その時麻衣は思った事はたった一つ。

 ――ああ。すとんと落ちるのって本当だったんだ。

 そう気づいてしまったら、後がもう大変だった。

 無性に恥ずかしくなって、それでも何故か嬉しくて。

 相手の事が素直に見れなくて、それなのに知りたくなって。

 そんなやきもきした気持ちに振り回されて、気づけば時間は過ぎ去って話し会いが終わった後だった。




「涼子。お願いがあるんだけど……」

 帰りの車の中、麻衣は後部座席から助手席に座る涼子に話しかけた。

「うん。今日は無理いってきてもらったから私も聞くよ。何?」

「……チョコの作り方教えて?」

 その言葉に運転中の涼子父はぶふっと噴出した。

「それ、意味わかって言ってる? 二月で、チョコ作るって……。しかもさっきの後だよ。誤解――」

「相馬君にあげたいの」

 涼子父は再度衝撃から噴出した。


「…………」

 涼子は何も言わなかった。

「一緒に作ってとまでは言わない。当日までに作り方教えて。がんばって覚えるから」

「……本気……なんだね?」

 その言葉に麻衣はこくんと頷いた。

「はぁ。良いよ。前日一緒に作ってあげる」

「良いの? 作り方教えるだけで良いんだよ?」

「ご飯に洗剤使うような子を一人には出来ないよ」

「うぐっ。痛いところを……」

 実際に調理実習での前科がある為麻衣は何も言い返す事ができなかった。


「……大丈夫。本気みたいだし応援するよ。友達じゃないか」

「ありがとう。持つべきものは友達やなー」

 そんな冗談めいて言う麻衣に苦笑いを浮かべる涼子。

 そんな二人に、涼子父は言い辛そうに呟いた。

「頼むから、おじさんがいないとこで話しておくれ。恥ずかしくて顔から火が出そうだよ」

 そう言いながら窓を開ける涼子父に、麻衣は小声で恥ずかしそうに謝罪した。




 そんなわけで来たるエックスデーの前日、材料代を受け取った涼子は材料を購入した後麻衣の家に向かい、二人で厨房を占拠した。

 麻衣の母は何も言わず、ただにこにことしてその場を立ち去った。

 絶対後で面倒だが、麻衣はその事を考えないようにした。

 麻衣は可愛らく真新しい……着慣れていないエプロンを身に着け、涼子は実務的で使い古した後のあるエプロンを身に着けた。

 この段階で、二人がどのくらい料理技術に差があるのか察することが出来てしまった。


「それで、キミはどんなチョコが作りたいんだい?」

 涼子の質問に麻衣は首を傾げた。

「え? チョコって一種類しかないんじゃないの」

 そう言いながら長方形を手で描き板チョコを表現していた。

「……二つ聞こう。一つ、君は板チョコ以外食べたことがないのかい? 二つ、君はカカオからチョコを生成するつもりかい?」

「…………ん? んん? ちょこ? ちょこちょこ?」

 料理という苦手分野は麻衣の頭を麻痺させているらしく麻衣は酷く混乱しながら、首を傾げた。

「どうしてキミは……料理の事になるとポンコツ度合が酷くなるのかな?」

「……わかりません!」

 麻衣は手を挙げて堂々と言い放った。




 流石にこのままだとお菓子作りとかチョコレートとかそれ以前の問題で最悪未知の危険物資を生みかねないと判断し、涼子は麻衣に普段食べているチョコの事を思い出させ、チョコレートは溶かして作るものだと必死に教え込んだ。

「というわけで、材料は余分に用意しているから多少の無茶も聞くよ。どんなチョコ贈ってあげたい?」

 涼子は麻衣に、真剣な表情で尋ねた。


 付き合いは一年そこらだが、涼子は麻衣が恋の話をしているところを見た事がない。

 少女漫画の話題すら関心を示さなかったくらいだ。

 そんな麻衣が、本気でチョコを作りたいと言ってきたのだからその想いは相当な物だろう。

 だからこそ涼子は、フォンダンショコラだろうとガナッシュケーキだろうと作れるよう準備をしていた。


「えっとね、普通のチョコで中にアーモンドとかピーナッツ入れるのって作れる? アーモンドもピーナッツもたぶんウチあるし……」

「ん? ああ。もちろん出来るが……もっと難しい物でも手伝うよ?」

 そう言うと、麻衣は困った表情で首を横に振った。

「たぶんね、私一人だとそんなに難しい物作れない。そりゃ、涼子に手伝ってもらったらきっと何でも出来ると思うよ。今まで何度も助けてもらったから十分に知ってる。でも……これは……これだけは自分の力で作りたいの。作り方習ってるのみ何言ってるんだって気もするけどね」

 そういって麻衣は苦笑いを浮かべた。

 涼子は少しだけ、麻衣の想いを侮っていた。

 強い想いだからこそ見得を張らず、自分で成し遂げたい。

 その純度の高さと行動力こそが、涼子が惹かれた霞賀麻衣という存在そのものだった。


「もちろんいいとも。他に注文は?」

「えっとね……小さいハート型に出来る」

「もちろん。アーモンドとか何か入れるなら小さいの沢山の方が見栄えが良いね。あ、ちゃんと大きなハートも出来るよ? どっちがいい?」

「ううん。小さいの沢山が良い。たくさん食べて欲しいから……そう……沢山……」

 いつもと違い、妙にねちっこい様子の麻衣に少しだけ驚きながら涼子は頷いた。

「うんそうだね。チョコレートを沢山食べて欲しいだね」

「うん……そう。私の想いを沢山食べて欲しいの。ああ、でも沢山食べてもらうのなら他に何か入れた方が飽きないかしら。……うん。食べてもらえる。ふふ、ウフフ……」

「あの……麻衣さん?」

「ふふ。そう言えばあの人は甘い物が嫌いじゃないって言ってたな。じゃあ沢山食べてくれるんだろうな。だったらもっと食べて美味しいって言って欲しいな」

 何となく危険な雰囲気になりだした麻衣に涼子はチョップを叩きこんだ。


「ていっ」

「あいたっ」

「……恋は人を変えるって言うけどさ、変わりすぎ。いや、変わったんじゃなくて表に出てきただけか」

「面目ない。なんだがこう……気持ちが暴走してしまいました」

「頼むよ? 髪の毛とか入れないでね?」

「…………う、うん」

「おい。今その手があったかみたいな顔しただろ?」

「あ、あはは。ソンナコトナイヨ。ほら? 髪の毛って美味しくないし」

 髪の毛が美味しかったらどうするんだ……とは、涼子はとても聞けなかった。

 そして、料理が下手という意味でも、別の意味でも麻衣から目を離してはならぬと涼子は決意を新たにした。




「あの……涼子てんてー」

「はい」

「なんか……偉く本格的じゃないです?」

「良いから手を止めない」

「あの……も少し簡単な奴って」

「これは基礎工程。絶対に省けないの」

 そう言いながら、麻衣は涙目で丁寧に、温度を測りながらテンパリングを行っていた。

 チョコレートを溶かして温度を一定にし続けて混ぜ込む作業、テンパリング。

 その出来栄えでチョコレートの出来が決まると言われるほど重要な作業である。

 だからこそ、それに手を抜く事を涼子は許しはしなかった。

 

 テンパリングをして、温度を一定にし、程よく均一になったらナイフの先につけて冷蔵庫に入れ冷やす。

 それを綺麗で艶のあるチョコになるまで繰り返す。

 そんな麻衣と同じ工程を涼子も行っており、その表情は麻衣が恐ろしいと感じるほど真剣だった。


「……涼子ってチョコ好きだったんだね」

「ん? どうしてだい?」

「だって、そんなに真剣にチョコ作ってるじゃん。かなり作り慣れてるし、知らなかったよ」

 そう麻衣が言うと、涼子は軽く咳払いをして頷いた。

「こほん。あ、ああ。そうだな。料理が好きなんだ。お菓子作りも好きだよ。他意はないとも」

「……?」

 少しだけ変だと思いながらも、麻衣は深く尋ねず自分の作業に注目した。


 テンパリングを完了させたら次は流し込む型を用意する。

 今回の場合は小さなハートが横に五、縦に四で同時に二十個作れる透明プラスチックの型を涼子は用意していた。

 それにチョコをそっと流し込み、そして一旦取り除く。

 そうすることで型の表面に接して固まったチョコだけ残りチョコが膜のように張り付く。

 その上からアーモンドを入れ、チョコを流し込んだ後余分を取り除き、型ごと冷やして完成である。


「はい。後は冷やした後そっと取り出したら完成だよ。お疲れ様」

 そう涼子が言った瞬間、極度の緊張と疲労により麻衣はぺたんと腰を落とした。

「つか……れた……。私絶対にパティシエになれないわ。本当に尊敬する……んで涼子は何してんの?」

 そう呟いた瞬間、涼子はびくっと体を震わせた。

「あ、ああ。ちょっと時間余ったから簡単ですぐ作れる簡単なチョコを作ってたんだ。うん」

「はー。本当にチョコが好きだね」

 麻衣はそう言った後、チョコを入れた冷蔵庫と違う家庭用冷蔵庫を空け麦茶をグラスに注いだ。

「そっち終わった?」

「あ、ああ。終わったよ」

「んじゃ休憩しよ。甘い物も良いけど今はおせんべが食べたい気分」

 キッチン中に広がる甘い香りに若干うんざりしながら麻衣はそう呟いた。

「ああ。その気持ちは良くわかるよ。ありがたくいただこう」

 そう言って麻衣と涼子はリビングに移動した。


「んでさ」

 リビングで麦茶と塩煎餅を楽しみなあら、麻衣はちらっと涼子の方を見た。

「ああ。何だい?」

「誰にチョコ上げるの?」

 満面の笑みで麻衣は涼子に尋ね、涼子はびくっとした後、微笑みながら呟いた。

「……え、あ、ああ。君にだよ。たぶん自分の分作ってないと思ってね」

 そう答える涼子に、麻衣は満面の笑みのまま、抱き着いた。

「ちぇー。嬉しいけどちょっと残念。誰か男の人に上げるのかと邪推しちゃった。でも本当に嬉しい。ありがとね」

「あ、ああ。良いんだよ」

 涼子は少しだけ申し訳なさそうな表情を浮かべながらせんべいをかじった。




 そして来たるエックスデー――二月十四日。

 世界中のチョコレートが日本に集まると言っても過言ではない特別な日、バレンタイン。

 それはチョコレート好きにとっても特別な日だが、それ以上に、恋する乙女にとっては特別な日だった。

 それはまさに決戦の日であり、麻衣の様子は戦いに挑むがごとく気合十分!……かと言われたそんな事はなかった。

 放課後に慌てて移動し西段男子高校の正門前にまで移動した……までは良かったものの、目的の人物に会う前に緊張が限界に達し、麻衣は曲がりが角で正門をちらちらとみながら右往左往し、おろおろとするだけだった。

 あまりに不安で涼子まで付いてきてもらったにもかかわらずこの体たらくである。

 と言っても、涼子はソレに何も言わない。

 麻衣が本気で想って、このようになってる事を知っているのだ。

 怒ったり茶化したりする事など出来るわけがなかった。


「……見つけたら教えてあげるから落ち着いて」

 涼子の言葉に麻衣は涙目で頷いた。

「う、うん。ありがとう、お願い、今校門の方を見るだけで心臓が飛び出てきそうで……」

「うん。……でも部活動があったり先に帰ったりしたらちょっとわからない。一旦中で聞いてみようか」

「あ、それは大丈夫。健康優良児で欠席零が自慢。そして部活動はしていない。代わりに教室で友人達と少しだべったり軽く遊んだりした後下校するらしいから」

 そう答える麻衣に涼子は冷たい目を向けた。

「麻衣、ストーカーは犯罪だよ?」

「違うよ! この前言ってた事まとめただけだよ。ちょっと脳内で彼の言葉リフレインし続けただけだから」

「それはそれで犯罪チックだよキミ。……あ」

 涼子は校門の方を見ながら小さくぽつりとつぶやいた。

 それだけで、麻衣は何があったのか理解した。


「……涼子。何か気合が入る方法ない? 足が……足が動かにゃい」

 麻衣は校門の方に移動しようとするのだが、まるで接着剤で引っ付いたようで足が全く動かなくなっていた。

「……気持ちはわかるよ。気合が入れば良いんだね?」

「う、うん」

 怯えた様子のまま麻衣は頷いた。


「大丈夫。私の知ってる麻衣なら頑張れるよ。……というわけで行ってらっしゃい」

 そう言った後、涼子は麻衣の背中をこれでもかと強く押しだした。

「あ、あわわわわ」

 曲がり角から突然飛び出てふらふらする麻衣は下校中の男子生徒達から当然のように目立ち、生徒達は当然、目的の相馬とその隣にいる亮も麻衣の姿に気が付いた。

「あら。麻衣ちゃんじゃん。どうしたのこんなところで」

 そう呟いて近寄る相馬と違い、亮は眼鏡をかけ直し、眉を潜め、信じられない物を見る目で相馬を見た後、相馬を指差した。

 亮の言いたい事を理解した麻衣は恥ずかしそうにそっと頷いて見せ、亮は相馬を冷たい瞳で睨みつけた後、小さく微笑み麻衣に親指を向けてから相馬の背中をバシンと叩きどこかに消えていった。


「いってぇ! なんだ? 俺また何かやってしまったのか? もしかして麻衣ちゃん傷つけた? だったらごめんね? 俺良く失敗して人に迷惑かけちゃんだ」

 そう言いながら相馬は苦笑いを浮かべ小さく頭を下げた。

「ひ、ひゃい! う、ううん。大丈夫。何もない本当に何でもないから」

 あからさまなほど挙動不審な態度に相馬は怪訝な表情を浮かべた後、酷く不安げで心配するような目を麻衣に向けた。

 下校中の生徒達は相馬に対する憎しみの視線を送り続けていた。


「……本当に大丈夫? しんどいなら送ろうか? タクシー呼んでも良いし。何か必要なら取ってくるよ?」

「ちょ、ちょっとだけ待って」

「うん。良いよ」

 相馬の返事の後、麻衣は大きく深呼吸をして自分の暴走する心臓を押さえつけた。

「ふぅー。相馬君……宗近相馬君。私の話を聞いてくれますか?」

「うん。良いよ」

 そう言って相馬は微笑み、その笑顔が直視出来ず麻衣は赤面しつつそっと目を反らした。


『他所でやれよ』

 この場全員が同じ感想を持った瞬間である。




「たぶんだけど、相馬君は誰かの役に立とうとして、ちょっと人に近寄りすぎちゃう人なんだよね?」

 その言葉に、相馬は悲しそうな顔で頷いた。

「うん。いつも亮に言われるんだ。お前は他人との距離感を考えろ。もう少し人の気持ちを見ろって。俺、馬鹿だからわからないけど、俺が馬鹿な事はわかってるんだ。だけど――」

「だけど誰かが困ってたら気にせずにはいられない?」

「そうソレソレ!」

 そう言いながら相馬は嬉しそうに麻衣に指を向けた。


「うん。知ってる。一度しか会ってないけど、良くわかるよ。誰かの為に本気で助けになりたくて、自分の事で悩んで苦しんでもその意思を変えず、優しい気持ちを持ってる貴方が……」

「……貴方が?」

 相馬は首を傾げ続きの言葉を待つが、麻衣はその先が口に出せなかった。


 緊張と恥ずかしさと、心臓の音で世界がおかしくなって。

 もうここがどこなのかもわからずただ苦しくて……。

 この持て余した気持ちをどうにかして欲しい……もう一言分だけ勇気が欲しい……。

 そう願っても、麻衣の口から言葉は出てこなかった。


「――俺が何?」

 そんな人生を送っている為、相馬は限りなく自己評価が低い。

 だからこそ、相馬は麻衣の様子が全くわからず、首を傾げながら麻衣の顔に近寄る――。

 まつげがはっきり見える距離、顔が当たる距離……というほどでもないが、どうしても唇を意識してしまうような距離で……。

 麻衣は『あ、思ったよりも可愛い顔立ちしてる』なんてよくわからない思考に流された。

 それが緊張と羞恥を加速させた上にぐるぐると思考を乱し、最終的に暴走しつつも、一番思っていた言葉を麻衣は吐き出した。


「そんな可愛い貴方が欲しいです!」

 緊張の限界の中で、最後の勇気を振り絞り、麻衣は手に持ったチョコレートを差し出そうとする……が、麻衣は少々――勇気を振り絞りすぎてしまっていた。

 丁寧に梱包されたハートのチョコレートは全力で振りかぶられ、相馬の脳天にごすんと鈍い音を立てクリティカルヒットをして見せる。

「……この感じ……亮の二倍くらい……強い……」

 そのまま相馬はぱたんと地面に倒れ、麻衣の可愛らしくも慌てた悲鳴が通学路に響き渡る。

 この時を持って、可哀相馬伝説にまた新しい一ページが追加された。







「お互い、苦労するね」

 離れた場所で倒れる友と、それをなし遂げた可愛らしい蛮族を見ながら亮は溜息を吐いた。

「いつもの事だから、大丈夫」

 涼子の言葉に亮は苦笑いを浮かべた。

「違いない。さて、アレらはどう対処しようかね」

 そんな事を呟く亮に、涼子は顔を反らしながらそっと小さな箱を押し付けた。

「せっかく作ったけどあげる相手がいないからあげるよ。……義理で悪いけど」

 確かに、箱も小さく包みも青色で本命らしさのかけらもない義理らしい義理チョコレート。

 だけど、その冷たい見た目とは違って中身はとても大切な物のような、そんな印象を亮は抱いた。

 それはまるで、目の前の涼子という存在そのもののようだった。


「ありがとう。大切にいただくよ。はは。恥ずかしながらチョコレートを貰うのは始めてでね。少しばかり舞い上がってしまいそうだ」

 無表情ながらそう呟く亮……いや無表情を装っている亮を見て涼子は微笑んだ。

「……ばーか」

 真っ赤にしながらそう呟く涼子を見た瞬間、亮は涼子ともう少しお話をする為に、後ろの馬鹿二人を放置することに決めた。


ありがとうございました。

二時間三十八分ほど遅刻しましたがハッピーバレンタイン。


ちなみに涼子はストーリー始まる前段階から亮にチョコレートを贈る計画を立てていました。

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