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ダンジョンの管理人さん  作者: 子羊
広がるダンジョン
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初心者用ダンジョンの卒業生に向けて

 ダンジョンの入り口を世界各地に設置して半年ほど経った。まだあまり町は作られてはいないけれど、調査隊の派遣なんかは行われてきているらしい。あとは我先に宝を見つけようとする無茶な冒険者達が突撃してくれて、半分はDPになってるっぽいけど、命は大事にしてほしいものである。


 ダンジョンの町も相変わらずにぎわっている。もうすぐダンジョンの町ができて1年が経つので、1周年記念の祭りが開催されるらしい。ダンジョンの管理人としてもなにかボーナスとして、豪華なアイテムをプレゼントしてあげてもいいかもしれない。思いついたらなにかしよう。





「管理人さーん、もうすぐ初心者用ダンジョンから卒業する子達がでてきそうです。」


「おお、アミか。ひさしぶりだね。」


 アミには町のスラム街から集めた子供達のお世話を頼んである。もともとは借金の形に売られそうになったのを助けた冒険者である。子供達の面倒見はいいんだけど、金遣いが荒く、物欲がすごいのが玉に瑕である。


「とうとうダンジョンデビューか。めでたいね。勉強のほうもしっかりできているのかい?」


「はい、一般常識、計算、商売での心得なんかをしっかりサチコから教わってくれた優等生達です!」


 サチコというのは、子供達の教師用に呼び出した従魔である。ちなみにサキュバスである。


「そっか。サチコもがんばってくれたんだなあ。そろそろ新しい子供達を拾って来てもいいかもしれないね。」


「そうですね。またスラム街に子供達が増えてきているって話も聞こえてきてます。自主的にこっちに来る子達も多少ですが出てきてるんですけどね。」


「まあその辺の調整はアミに任せるよ。」


「はい!任せてください!」




 うーん、一組目になにかプレゼントでもしようかな。でも不公平になっちゃうし、なにもしなくていいか。卒業生全員に記念品として装飾品でもあげることにしようかなあ。少しだけでも生存率を上げるためのものだけど、直接戦力には影響がないアイテム。帰還用のネックレスにしようかな。


 [帰還用ネックレス]

 1日1回だけ使用可能

 使用回数は午前0時リセット

 ダンジョン内だけ使用可能

 転移先は一番最後に使用したダンジョン入り口

 最初に装備した人しか使用できない



「アミ、卒業する子達にこのネックレスプレゼントしてあげて。」


「これはネックレス?」


「1日1回だけ、ダンジョン入り口に飛べるアイテムだよ。くれぐれも売ってお金にしたらだめだからね?」


「え・・・・、さすがにそんなことしませんよ・・・。」


 視線があさっての方向を向いている。一瞬考えたな、こいつ・・・。


「一応、最初に装備した人しか使えなくしてあるから、盗難されることはないと思うんだけど、なるべくこっそり使うように言っておいてね。」


「はい、便利なものですもんね。わかりました。」



 一応、ダンジョン1階層でドロップするように設定をしたりしておいたから、盗難にあうことはないと思うけれど、少しだけ不安である。主にアミが。

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