激闘 メタルゴーレムVS勇者
第4階層は古代遺跡みたいなダンジョンになっている。奥までいけば秘宝がありそうな感じ。罠も盛りだくさん。まさに深層にふさわしい感じだね。
なんかの映画みたいに勇者がでかくて丸い岩に追いかけられる姿は見ていて臨場感があった。「悲しいけれどこれって現実なのよね」なんて言いたくなるんだろうな。ああ、これを攻略するほうじゃなくてほんとよかった。
まあ、そんな罠だらけなダンジョンでも勇者のチートはすごく光っていた。なにあれ、空を歩いてるし。剣で斬激飛ばしてるし。パーティーメンバーもそれに負けないほどの実力。場合によってはエルフちゃんもこの中にいたかもしれないんだね。よかったね、こっち側にいてくれて。
この階層にでる魔物は主に無生物系。クレイゴーレムやら、リビングアーマーやら、ダンシングソードなどなど。中には倒すといいアイテムを落とすやつもいるみたいで、勇者パーティーの戦力上昇に一役買っている。やっぱりダンジョンはこういうメリットもないとねー。
「なんて意地の悪いダンジョンなんだ・・・。」
「でもやっとここまで来たわ。階層主よ。」
「メタルゴーレム2体か。ただの力自慢なら楽勝ね。」
「私の魔法は効かないだろうから、任せたわよ。」
そんな決戦前の会話が聞こえてきた。メンバーは勇者、斥候、回復、魔術師の4人パーティーである。
メタルゴーレムが勇者に反応し、攻撃を開始する。3mほどある巨体なのに、その動きは結構すばやい。あっというまに勇者の前まで距離を詰める。そしてそのまま体当たり。しかし勇者はすばやく横へ回り込みかわす。
回復の人は防御魔法を使って魔術師を守っている。一体をけん制しつつ、勇者が1対1に持ち込めるようにするようである。斥候は弓が役に立たないけれど、たまに短剣で攻撃して、勇者が攻撃できる隙を作る作戦のようである。
しかしこの方法では1体は倒せても2体同時は難しい。勇者は片方のメタルゴーレムにダメージを蓄積し、ようやく1体目を討伐する。
「や、やったか。」
あーあ、いってはいけない言葉を言ってしまったよ。勇者さん。
すぐさま、もう1体のメタルゴーレムが復元スキルを発動。無傷でメタルゴーレムが復活する。
「ば、ばかな・・・。」
これが人の心が折れる瞬間なのかもしれないな、と思った。しかしさすが勇者。どうにか気持ちを立て直し、再び攻撃に入る。しかし何度やっても同じ。片方を倒すと片方が復元させてしまう。倒すほうを変えても同じ結果。
さすがに勇者パーティーは疲労が隠せなくなり、撤退を余儀なくされた。
「よし、どうにか押し返せたね。」
勇者にダンジョンを攻略されるのは別にかまわないんだけれど、1回で全てをやられてしまうのはさすがにダンジョンの管理人として悔しく感じる。だから、こちらの作戦にはまってくれて良かった。
あとは普通に攻略してもらって、エルフちゃんが見つからないうちにお帰りいただこう。




