人質を解放しよう
領主を追い払った後、ここは神のダンジョンって呼ばれるようになったようだ。仰々しい話になってしまったなあと思いつつ、まあ別に害はないから言いかなとも思う。
ここを訪れる冒険者のレベルも徐々に上がってきているらしい。第2階層が突破されるのも時間の問題かもしれない。こないだやったみたいに海でバーベキューとかは、そうなるとできなくなるね。残念だ。
そろそろアミを自由の身にしてあげたい。アミとは借金取りに逃げられているところを拉致した元冒険者である。エルフちゃんの手伝いもしっかりしてくれるし、借金が支払えるぐらいのおみやげを持たせて、解放しようと思う。
「というわけで、お前もうクビな。」
「ええええ、そんなこと言わずになんでも言うこと聞きますからっ。」
相変わらず言質を取り易いやつである。
「なんでもってそんなこと軽々しくいうから、売られそうになるんだぞ。」
「ううう、それを言われると辛い。でもここでの生活のほうが冒険者になるよりよっぽどいい生活なんです。だからここに置いてください。」
あれ、なぜかいつかれてしまいそうだぞ。
「でも借金取りだけはどうにかしといて。町を自由に歩けるメンバーがほしいんだ。借金が返せる程度のアイテムをあげるからさ。」
「わかりました。でも、ここに居ていいんですよね?絶対ですよ??」
ここが気に入ってくれたのは管理人としてはうれしいけれど、なんとも解せない。
「しかし、アミが金を持っていったけど、全部取られて結局売られちゃいました、なんてことにはならないかな?」
「それは大丈夫だと思いますが、逃げた分は多少借金が増えているかもしれませんが。あと攫われたことになってるのに、どうやって抜け出してきたことにすればいいんでしょう。」
「まあ、それは命からがら逃げ出して、たまたま転移罠踏んだらダンジョンの外だったってことにしといて。」
領主も町の外で発見されてるし、そこまで怪しまれないと思うんだよな。あとはしばらくしたら、またダンジョンの中に入ってきたら、マルちゃんに迎えにいってもらうということにしたら、納得したようである。
「良かったですねー。これでこれからも一緒ですね♪」
とエルフちゃんがアミにいっている。ただの同居人なのにいつのまにこれだけ仲良くなったのか。お互い逃げてきた身として、共感でもしたんだろうか。なぜかマルちゃんもうれしそうにふるふる震えていた。
「じゃあ、さっさと言ってきてね。分かってると思うけど、ここのこと話しちゃだめだよ?」
「分かりました。これからもお世話になります!」
「にゃーー!」
あ、子猫ちゃんもいたのね。




