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魔道具と娯楽品の作成に勤しむ転生令嬢は、囲われていることに気がつかない  作者: 成瀬川 透


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20/71

20_素材選び

男性について行くと、会議室のような場所に通された。会議室につくと案内をしてくれた男性がエリックに向かって「まさか素材を見たいと仰った方がエリック様とは思いもしませんでした。受付の者も何も言わなかったので」と話しかけた。


「私も初めてみる受付の者だったからな。新入りなのではないか?そうだとしたら、受付の者が私を知らないのも無理はない」


エリックは私に向き直り「この人は副ギルド長のサイラスだ。たまに父上についてきている関係で顔見知りではある」と紹介してくれた。また副ギルド長に「今、私の家で預かっているマリという。素材を見たいのは私ではなく、マリなんだ。まさか副ギルド長が出てくるとは思ってもいなかったがな」と私のことも紹介してくれた。私は頭を軽く下げ会釈をする。

先ほど広間でのざわつきは、副ギルド長が頭を下げたからなのだと納得した。


「マリ様ですね。これからも当ギルドをよろしくお願いいたします」と副ギルド長も頭を下げてきた。続けて「いま人が出払っており、対応できる者が少なくて私が案内します。では早速、素材の保管庫にご案内します」と会議室を後にした。


ギルドの裏口から外に出て裏手に回る。裏手には魔獣の解体部屋やギルドメンバーの訓練所などがあると副ギルド長が教えてくれた。その他に素材の保管庫があると。保管庫には南京錠がかけられており、副ギルド長が鍵を外す。


「見て回ってもいいですか?」


「どうぞ」と副ギルド長から許可をもらったので中に入る。エリックと副ギルド長、護衛たちは私の後に続く。

保管庫の中は人が1人か2人通れるような通路の間隔を残し棚が何列もあり、その棚には毛皮や鱗に骨にキバ、石にしか見えない物とか、あとは何かわからないものが沢山あった。棚には魔獣の名前と、どこの部位なのか簡単なメモ書きが貼り付けてある。


私は気になったものは片っ端から質感を確かめるために触りまくった。あとは副ギルド長に「これは普段何に使われるのか。どう使うのか。特殊な加工が必要かどうか」と質問しまくった。副ギルド長は嫌な顔を一つもせずに、懇切丁寧に説明をしてくれた。


エリックは「気になる物は全て買おう」と言ってくれたが気がひけて「そんなに沢山は申し訳ないよ」と断ったら「それなら先行投資だと思ってくれればいい」と言ってくれたので、ありがたく買わせていただくことにした。


あれもこれもと欲しい物を選んでいく。護衛だったはずの3人は、私の荷物もちと化してしまった。

満足するまで選ばせてもらったら、街の入り口にとめてきた厩舎まで運ぶのか難しい量になってしまっていた。そしたら副ギルド長が「あとでお屋敷まで届けます」と、ありがたい申し出をしてくれた。お言葉に甘えることにしたが、気になることがあったので質問する。


「魔石はここには置いていないのですか?」

魔石も欲しかったから探したけれど、見当たらなかった。希少な物はここではなく、別保管なのだろうか?


副ギルド長は少し困った顔をして「魔石は希少なのでギルド長預かりとなっています。あいにくギルド長は本日出払っておりまして……。私には権限がないのです。申し訳ありません」と頭を下げてきた。


「頭をあげてください」

困らせたいわけではないので、私は慌てて副ギルド長に頭をあげさせる。


「ギルド長が空いている日を後で知らせてくれ。魔石もいくつか欲しいんだ」

エリックが私の代弁をしてくれた。副ギルド長は「あとでギルド長に確認してからお屋敷に遣いをだしますね」と言った。


私は副ギルド長に感謝の言葉をのべ、エリックと護衛たちと共にギルドを後にした。


「エリック、あんなに沢山買ってくれてありがとう!」

私はエリックにお礼を言う。


「気にすることはない。さぁ、街を案内がてら鍛冶屋の場所を教えるよ」

エリックはまた私と手を繋いできた。もう、手を繋ぐことが当たり前みたいになっている。なんだか、友達というより、妹を心配する兄のように見えてきた。


「エリック、なんだかお兄ちゃんみたい」


「ん?私が?」


「うん。友達というより、心配性な過保護なお兄ちゃんって感じがする」


「それならマリは、私の可愛い妹になるな」

エリックは空いている左手で私の頭を撫でてきた。


「さぁ、帰りが遅くなる前に行くぞ」

エリックは繋いだ手をひいて歩き出す。



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