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学校をテロリストが占拠すると言うけど、学校を占拠する利点って?

 


「ショウマ!ショウマ!」



 どれだけ呼び掛けても、彼から言葉が返ってくる事は絶対に無い。




 奇妙にも、ショウマはニヤリと笑いを見せた様な死に顔で散っていった。




 しかし、死に顔の事なんかマリスは気にしていなかった。



 必死になって、泣きべそをかきながら彼の体を何度も揺する。




 だが、俯いたまま倒れ込んでしまった彼から言葉が返ってくる事は一切無かった。



 彼の体から流れる血は止めどなく流れている。



 今も尚、止まる勢いを見せずに赤黒い血は冷たくなった彼の体から絶え間なく流れ続けていた。




「今のは!?なんの音!?」



「あ、生徒会長さん!怪我人が!」



 あれだけの大きな銃声が校内に鳴り響いたのだ。



 無論、誰も気が付かない訳が無かった。




 先程の耳を引き裂く程の大きな音。教室の中で待機していた生徒達はすぐに、教室の外に顔を出した。



「何だ、今のは!?」



「え、怖いんだけど…」



 しかし、外を見渡しても誰もいない。




 外を見つめる生徒達の目に映るのは、涙を流しているマリスと血を流して倒れ込むショウマの姿だけだった。



「ちょっと、君!大丈夫!?」



 生徒会長が真っ先に大量の血を流し、床に倒れ込んでいたショウマの事を見つけると、すぐさま心配した表情で彼の傍へと近付いた。



「出血が酷い…レオニス!すぐに止血と回復魔法を!」



「まずは脈の確認だろうが!おい、1回生!生きてるか?」



 刹那、再び耳を引き裂く勢いの轟音が鳴り響く。



「な、何!?」



 爆弾が爆発したかの様な程の大きな爆発音は、この場にいたマリス達の耳を強く刺激する。




 そして爆発音が響くと同時に、肌を突き刺す様な勢いの風が吹き荒れた。



 雨風等を遮る為の窓のガラスが割れてしまっていた為に、マリス達は吹き荒れる風に晒される。



「こ、今度は何だよ!?」



「侵入者だぁ!!」



 外からありったけの声を出した様な絶叫がこだました。



 誰かの叫び声が聞こえたと同時に、外からは何度も何度も、炸裂する様な、絶え間なく鳴り響く様にして爆発音、銃撃音が外から響いていた。



「嫌な予感がするわ……ティアとサナはすぐに先生達を呼んできて!」



「「はい、会長!」」



「レオニス、私は侵入者を止めるわ!ここで引き下がったら、生徒会長の名が泣くわ!」



「あたし抜きで行く気じゃねぇよな?カルデアス?」


 

 その言葉を受けて、生徒会長である『カルデアス=エニシュ・ブラックバーン』は同じく副生徒会長である『レオニス・アンデバード』と共に、二階の割れた窓から2人で飛び出して行った。




 ◇◇




「MasterMind様、こちらDestroyer。GunnerとBerserkerと共に正面から侵入に成功致しました。これより人間共の集中をこちらに引き付けます」



(やる気を見せるビープ音)



「うぐ、ウがぁァぁ!」




 ◇◇




「よぉMasterMind。俺だ、Observerだ…学校全区域に擬似映像の投影、それと脱出出来ない様にしてやった。魔力吸収のおまけ付きだ…後はドローンでゆっくり観戦しておく」




 ◇◇




「総帥殿、ボクだScoutだよ。Assassinと一緒に潜入に成功したよ」



「自分達はこれより教師陣の排除を開始します……他に何かあればご指示を…」




 ◇◇




「俺だ、Attackerだ。裏からの潜入に成功した」



「Saber、同じく入れたぜ!」



「Avenger、潜入に無事成功。これより戦闘を開始します」



「Insurgent、必ず結果を残します!」




 ◇◇




「さて、用無しクソ雑魚クローンはポックリ死んだか…」



「あぁ、上手く希望の花になれたみたいだぞ?」



 僕は次々と自分の耳に入ってくる報告を聞き流していた。



 全員、真面目なつもりで報告しているのだろうが僕は別に聞きたい訳ではない。





 まぁ、ちゃんと報告してくれている辺りは勤勉なのだろうけど。



「ショウマ、私はあの生徒会長と一発楽しんでくるよ…」



「殺さないでね?アレは貴重な道具になる。暇潰しの道具にも…」



「分かってるさね、それじゃ…」



 そう告げて、Castorは先にMasterMindの前から1人去っていった。



 Castorがこの場を去ると同時に、足を組み、頬杖を着きながら本を読んでいたMasterMindも、座っていた椅子から1人立ち上がる。



「行くとするか………」



 彼の右手には(ブレード)が、そして左手には(ガン)が握られていた。




 さて、始めるとしよう。



 これは世界掌握と言う我々の目的の前座に過ぎない。

 




 最近は少しばかり退屈していた。全員殺しても何も文句は無いだろう。



 MasterMindはその仮面の下でニヤリと笑みを見せる。




 狂気を孕んだその表情は正に希望の光だ。




 救世主たる者の、誰もが歓喜を上げるかの様な表情であった。



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