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王都に行く→魔法学校的な所に通う→これって割と異世界系のテンプレ?

 

 そして、長い様で短い様でして、かれこれ2年が過ぎました。




 結果、新兵器の開発、メンバーとの交流、先に王都に向かったミディアからの情報に目を通す、そして表向きは普通に過ごしていました。


 はい、終わり。




 まぁ普通にこの2年を過ごしていましたとさ、これが僕の15歳(厳密には16歳)になるまでの下らない2年間でした。



 もうこれ以上話してると何か虚しくなるから、終わり!



 ◇◇



 ガタンゴトン、ガタンゴトンと進む事に軽く、時折激しく揺れている。



 現在位置は、馬車の中だ。その馬車の中に僕は座っている。



 馬を二頭使役しながら、道の上をそれなりのスピードで動く馬車の中にショウマは一人居た。




 気前が良い事に、学校側は送迎用の馬車を用意してくれた。



 しかも、内装はかなり綺麗。馬車酔いしない様な設計となっており内部は飽きないかの様にして美しい装飾に飾られている。



 こんな事に金使うなら、他の事に使えよ。とはツッコんではいけない様な気がする。




 ツッコんだら多方向からブーイングと共にトマトが飛んでくるかもしれない?と思ったからだ。




(取り敢えず、最新資料に目を通しておくか……確か、王都にはトンデモな実力者がいるらしいし…)



 そう言いながら、ショウマはゲートから取り出した数十枚の資料の束を取り出した。

 これには、ミディアとヴェイザーが纏めてくれた王都の情報について纏めてある。



 ご丁寧な事に、彼女らは王都の構造図や自分の通う学校の詳しい情報、更に流通している品物や武器、他にも美味しいお店についてや評判の良い店等も調べ上げてくれていた。



 だが、ショウマが欲しい情報とはそんな情報ではなかった。


 彼が欲する情報、

 それは『王都第拾位使』の存在であった。




 まず『王都第拾位使』とは何か?


 簡単に言うなら、王都に所属してる実力者のランクって訳。

 皆も分かるでしょ?所謂、ランク的なヤツ。

 


 と、言いたい所なのだが今回の場合は本当の異世界転生の為放っておく訳にはいかなかった。

 コイツらを野放しにすると、間違いなく世界掌握の障害になる。



 だって彼らは王都を守る為の騎士であり、王都を象徴する様な戦士達だ。




 まぁ、逆を言うと王都の見せびらかし要員でもあるんだが。




 こんなの居ますよ~って他の所に自慢出来るからね。



 しかし、そんな風にバカにしていられるのも今の内だ。

 間違いなく奴らは強者だ。見せびらかしとは言っても、奴らは王都の連中が認めている程の実力を持っている。


 それが嘘とは言えない。




 ミディアとヴェイザーはご苦労な事に、王都十位使全員の名前と異名について纏めておいてくれた。


 これは非常にテンプレ臭い流れと、面白さを感じる。何か、見慣れた様な展開だとショウマは思っていた。




 どうせ確認する予定だったし、少し読んでおこう。






『第拾位』

【白夜を駆ける狼:霧矢椿】



『第玖位』

拒絶する者(ディナイアル):名称不明】



『第捌位』

【慈愛の炎使い:リアン=スティアナ・ジュール】



『第漆位』

影使い(シャドウ):本名不明】



 ……ふむふむ、何とも厨二病チックなダサいネーミングだな。僕でも、もう少しマシな名前付けると思うよ。



 まぁ普通にあるあるな名前だとは思うけども、僕



 さて、他人の考えたカッコダサいネームを眺めているのも中々に楽しいし、もう少し詳しく……。




「んぶっ!?」



 ヤバい、酔った。

 気持ち悪い、普通に吐きそう。



 忘れていた、僕は前も今も酔いやすいんだった。



 車とかバスも苦手だし、何なら電車で酔いそうになる時もある。



 昔もこんな調子だが、この世界で生きていても酔いやすい事に変わりはなかった。



 この世界での主な移動手段は馬を引く事で移動する馬車等だ。


 しかし、僕は馬車でも酔いやすかった。




 完全に盲点だった、何でこんな事忘れてたんだろうか。

 数少なく克服出来ない弱点、それがこの『乗り物酔い』と言う存在でもある。




 ―――す、少し横にならないと。



 運が良い事にこの馬車の中は人一人が余裕で寝転がれる程のスペースがある。




 ―――ま、まだ時間はあるんだ、少し寝よう。




 


 ショウマ、優雅で余裕の表情を見せながら、景色を見て楽しもうと思っていたが馬車酔いにより呆気なくダウン。





 その後、約二時間横になって眠り続けた。






 ◇◇




「はぁはぁ、お陀仏する所だった……」




 まるで這い上がるかの様にして、ショウマは窓の縁を強く掴んだ。


 二時間もの間、横になって眠っていたお陰で多少は楽になった。



 吐き気も何とか収まった。収まらなかったら今頃、昼飯を馬車の中にリバースしていた所だ。




「ふっ、見えてきたな…」



 馬車の窓から、ある場所が見えてきた。




 ショウマは遠くに映るその景色を己の双眸でじぃーと見つめ、期待と驚きに胸を弾ませる。

 



『王都:ジブラルタル』

 この世に存在する中で『帝国:ノクティアルス』と双璧をなす巨大都市兼国家だ。




『第一区都市:ライドメリッツェ』

 そこが僕のこれから暮らす場所だ。

 



『イージス魔法学校』

 第一区に存在する王都唯一の学校であり、巨大な養成機関基学校だ。





 さてと有り余る程のテンプレと、ある存在特有の見慣れた展開の多くが予想出来る場所だ。

 



 本来ならここで飛び入りで冒険者となり期待の新人として名を挙げて、もしくは学校で悪いモンスターや裏切り先生と戦ったり、そして女の子とキャッキャウフフな展開を繰り広げる。



 そんな事が起こる様な世界だ。



 勿論、僕だって多少は期待している。元よりそんな展開は大好きだし、そう言う系のジャンルも大好きだ。



 そして本音を言うと、実際に起こらないかと何度も期待していた。





 しかし今、この世界なら彼は起こるかもしれないと思っていた。


 そのありふれたテンプレ的な展開を…………。






 いや、違う。


 


 起こすのはテンプレではない。




 最初に言っただろう、僕の目的。




 今、何をするべきなのか分かった様な気がする。




 世界掌握の前に、この都市は必要では無い。




 ならば、()()させてやる。



 全ては計画の前に儚くも、無様に散るのだ。


 テンプレ?女の子との恋沙汰?



 いや、違うな。そんな展開は望まない。

 全ては我々の意志の前に跪くだけだ。




 ――――全てを掌握する、そしてこの王都も破壊する。





 彼はそう決めた、そう思いながらニヤリと邪悪な嗤いを見せた。



「フフフ………」



 馬車の中で、彼の悪い笑みが零れて舞い上がってくると同時に……。




 一旦収まっていた吐き気も再び舞い上がってきた。




「オェェェェェ!」



 ―――良い子は酔い止め飲もうね?


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