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第五十三話 久しぶりのお店

「なんだか偉い事になってるみたいだな?」


「ええ、そうなんですよ・・・。」


「まさかグリズリーの絨毯とはなぁ・・・聞いちゃいたが実際使ってたとは俺も驚いたぜ。」


あれから数日。倉庫の完成はまだか?まだか?と大変なのだ。


しまいにゃ手伝う人まで出てきたからどれだけ人気があるか分かる。


「まあ俺も欲しいがなあ。倉庫で作るの手伝えば安くなるんだろう?」


「ザックさんならそのまま安く譲っても良いんですがね。」


「そいつは遠慮こうむる。他の連中に睨まれる。」


「まあそうなりますよね・・・。倉庫が出来たら適当に顔出してください。」


「おうよ。あの絨毯で家の中で寝転べるなんて考えただけでも最高だぜ。」


おっちゃんが絨毯の上で寝転ぶのか・・・似合いそうだな。


「じゃあ今日はこれで。」


「おう。また明日な。」


俺は倉庫を出て建設現場へと向かった。


「あ。シュウさん。」


アンネが俺を見つけて駆け寄ってきた。


「宴会ももう終わりそうですね。」


「そうだな。」


倉庫の建設を手伝う者が増えた為、宴会もお開きになったようだ。


「アンネにはかなり面倒をかけたな。何か欲しい物とかあったら遠慮なく言ってくれ。」


「そんな。当然の事をしただけですので。」


「そんな事はないぞ。スーリャなんて宴会に参加してたしな。」


「そういえばそうですね・・・。それでは1つお願いをしても良いでしょうか?」


「ああ。良いぞ。何でも言ってみろ。」


「お店に出たいです。ここしばらくお店に行ってないので気になりますし。」


この上まだ働きたいと言うのか。いやお店大好きなアンネには店に居る事こそご褒美なのか?


「分かった。じゃあレオンが帰ってくるまで店を開けようか。」


「はい!」


という訳で久しぶりに店を開けることになった。


「スーリャ。店に行くけど一緒に来るか?」


「ん~。ウチはこっちで適当にやろうかね。行く前にミスリルを溶かして行っておくれよ。」


「分かった。」


俺は木型にミスリルを溶かして流し入れていった。


「工具も予備があった方が良いからね。針も作っておくよ。」


「頼むよ。それじゃあ行ってくる。」


「いってらっしゃい。」


「いってきます。」


俺とアンネは久しぶりに店へとワープした。


「久しぶりのお店です!」


「すぐ開けるのか?」


「いえ、少し汚れているので最初に掃除をしたいと思います。」


「そうか。良し掃除しよう。」


掃除といっても簡単な掃き掃除と拭き掃除だ。


小学校の放課後の掃除レベルと言えば分かりやすいだろうか。


「こんなもので良いかな。」


「はい。それではお店を開けますね。」


アンネが店のドアを開け、開店の札をドアにかける。


「流石にいつもより大分、開店時間が遅いのでお客さんはまだ来ませんね。」


「まあ仕方ないな。俺は奥で絨毯でも縫ってるから何かあったら呼んでくれ。」


「はい。」


俺はアンネに店を任せて奥で商品を製作し始めた。


「そろそろお店を閉めましょうか。」


ん?もうそんな時間か。


「分かった。そうしよう。」


「はい・・・。」


「あれ・・・どうした?元気がないな。」


「あまりお客さんが来なかったんです。」


「まあ久しぶりの開店だしな。初日は仕方ないだろう。」


「そうですね・・・。明日から頑張りますね!」


「ああ。」


俺たちは店を閉め、家へと帰った。


「おかえり。」


「「ただいま。」」


「レオンはまだか?」


「まだ帰ってないね。倉庫が完成するまではしばらく大変なんじゃないかい?」


「そうか。レオンには悪いが頑張ってもらうしかないか。」


「夕食はどうしましょうか?」


「最悪アイテムボックスに仕舞っておけば平気だから作り始めていいよ。」


「はい。」


「それで今日も売れたのかい?」


「いや、流石に久々の開店の上に午後からだったからあまり売れなかったんだ。」


「そうなのかい?まあそんなもんなのかもねえ。」


「まあ明日からまた通常営業にするから売れるだろう。」


「そうだね。」


「ただいま~!」


「「「おかえり。」」」


グウウ・・・。


「もうすぐ出来るからもう少し待っててね。」


「「「ははは。」」」


「お腹ペコペコです。」


「はい。出来ましたよ。」


アンネが夕食を運んでくる。


「「「いただ・・・」」」 「いただきます!!」


「ガツガツガツガツ!」


お・・・おう。本当に腹ペコだったんだな。


そのままの勢いで夕食の大半をレオンが平らげてしまった。


「もう少し作りますね。」


「済まないが、頼む。それともう少しじゃなく余らせるつもりで作ってくれ。」


「え?」


「まだ食べたりなそうだ。」


「す、すみません・・・。」


「はい。分かりました。」


それからアンネが2度目の夕食を作りようやく夕食が始まった。


「それにしてもそんなに大変なのか?」


「いえ、ですが村の皆さんが手伝って下さるので大工の仕事が増えるんですよ。」


ああ・・・雑用がガンガン片付くから仕事を進めないと雑用を作れないって奴か。


そりゃ大工さんたちも災難だな。って俺のせいか!?


「そうか。なにか力になれることがあったらいつでも言ってくれ。」


「ありがとうございます!でも人はもういらないです・・・。」


それもそうか・・・そのせいで忙しいんだもんな。


「それで倉庫はいつごろ完成しそうなんだ?」


「このままですと・・・多分3日後にはほぼ完成しているんじゃないかなと思います。」


3日!?そりゃ職人さん達も疲れるわ・・・。どんだけハイペースでやってんだ。


「御馳走様でした!」


そう言うと同時にレオンは絨毯を要求し寝落ちした。


「こりゃ倉庫が出来たら大騒ぎだな・・・。」


「そうだねぇ・・・。」「そうですね・・・。」


俺たちは待ち遠しいはずの倉庫の完成が少し恐ろしくなった。


「じゃあ俺たちも寝るか。」


「「おやすみなさい。」」


「おやすみ。」


今日は売れなかったが明日は売り切れを目指そう。資金も少し心もとなくなってきたしな。


俺は久しぶりに金稼ぎへの情熱を燃やしつつ眠りについた。

いつも読んでいただき有難うございます!


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