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第二十九話 仕○人

想定外に長くなってしまったので中途半端なところで切れてしまったかもしれません。

朝起きてみるとアンネの熱はすっかり下がったようだった。


まだ寝ているアンネを起こさないように木こりの仕事を終わらせて、洗った鍋をおばちゃんに返しに行く。


「おはようございます。」


「ああ、シュウかい。どうだい?アンネちゃんは。」


「おかげ様ですっかり良くなったようです。今はまだ寝ていますが。」


「そりゃ良かったね。」


「はい。あ、これ昨日のお鍋です。」


おばちゃんに鍋を返す。


「うん。ちゃんと食べたようだね。じゃああんたも頑張りなよ!」


「はい。ありがとうございました。」


そう言っておばちゃんの家を後にする。


それと、ごめんなさい。鍋の中身は半分は俺が食べました・・・美味しかったです。


家へ帰るとアンネが丁度起きたようだ。


「おはようございます。」


「おはよう。どうだ調子は?」


「もう大丈夫です!」


うん。大丈夫そうだな。


「でも今日は休みにするからな。午前はゆっくりして午後には村の皆さんにお礼でも言いなさい。」


「はい。」


アンネが来て初めての休日だ。と思っていたらアンネに頼まれごとをしてしまった。


『グリズリーとキラーコブラの頭があってなるべく傷がない死体が欲しいです。』


そんな訳でアンネの頼まれ事を果たすために、俺はまたグリズリーとキラーコブラを狩りに来た。


まずは簡単そうなグリズリーからだ。


さて、なるべく傷をつけずに倒すのが注文だがどう倒したものか。


殴ってもそれなりの傷が付いてしまうし、斬撃は論外か・・・。


毒にして逃げ回れば傷が付かないかな。でも毒にすると見栄えが悪くなるか?


うーむ・・・意外と難しいな。火は当然論外だしなぁ・・・あ!氷漬けにすれば良いんじゃないか?


いや、氷漬けだと解凍したら復活するか・・・。


止むを得ん。目立たない傷でズバっとやるとするか。


使う道具はミスリルの針(大)俺が作ったほうだ。


「気配遮断!」


スキルを発動し、グリズリーの背後へと忍び寄る。


そう。俺がやろうとしているのは必殺なあの人達の飾り職人になることだ。


背後からグリズリーを裸絞はだかじめにしてグリズリーの首筋にミスリルの針をぶすっと刺す。


俺の脳内ではチャララ~とあのBGMが鳴っていた。


無事にグリズリーを手に入れた俺はキラーコブラを狩るべくワープした。


だが、キラーコブラを傷つけずに倒すのはグリズリーより遥かに難しいと思われる。


何せグリズリーより小さい上に軟体である。


巣の前に来るまで方法を考えていたが、何も思いつかなかった。


「仕方ないか・・・。運に全てを賭けよう。」


俺の作戦はずばりノープランだ。適当に殴る蹴るで倒しまくって傷が無い、もしくは少ないのを確保しようという事だ。


早速突入して大暴れしてみた。キラーコブラを蹴っては殴り掴んでは投げ飛ばし倒し続けた。


「駄目か・・・。」


キラーコブラの死骸はどれもそれなりに傷があってその部分を除去すれば皮にはなりそうだったが、

アンネが望む傷がない状態には程遠かった。


「さて・・・このまま運任せで続けても良いがどうしたものかな・・・。」


だが特にプランは思いつかない・・・キラーコブラに毒は効かないだろうし氷漬けにしても駄目だろう。


ん・・・?じゃあ毒にして氷漬けにすればイケるんじゃないか?キラーコブラなら毒や氷で皮が傷んだりしないだろうし、思いつきだが中々良い作戦だ。


早速次の巣を見つけ出し作戦開始だ!


「エクスポイゾナー!アイシクルゾーン!」


目的を達成した!最強の俺の力をもってすれば非常に簡単な作戦だった。


で・・・この氷の塊どうするよ・・・


今の状況を整理しよう。俺の目の前にあるのは10匹ほどの蛇をまとめて取り込んだ氷の塊だ。そしてその氷を溶かすのに火魔法は使えない。キラーコブラも燃えちゃうからな。


いや、こう考えよう。キラーコブラは1匹で良いんだ。他がどうなろうと問題ではない。


俺のとった作戦はこうだ。まず力任せに氷の下の部分を砕いて、巣の外に出して火魔法で炙る。


そして適当な大きさになったら自然に溶けるのを待つ。


待ってる時間が勿体ないので、俺は木を納品する為に倉庫へとワープした。


「こんにちは~。」


「お!?今日は一段と早いな。アンネちゃんが熱を出したからそりゃ~そうか。」


いやアンネは関係ないんだが・・・変な事言うとまた絡まれそうだからスルーしよう。


「はい。これ今日の分です。」


「おう。そういや見てくれよ。アンネちゃんが昨日の見舞いのお礼だってくれたんだぜ。」


おっちゃんはそう言いながら俺にサンドイッチを見せてきた。


アンネはもう村の中を回っているのか・・・午前中は休めと言ったんだがな。


「あんまりアンネちゃんに無理させるなよな。あんな良い子そうはないんだからな。」


「ええ。そうします。」


アンネは俺が言っても勝手に頑張るから大変そうだけどな。


俺は倉庫を出て家に帰った。


アンネはまだ帰っていなかったので、昼食を作りながらアンネを待とうとしたら丁度出来たところで帰ってきた。


「おかえり。」


「ただいま帰りました。昼食を作られたのですか?」


「ああ。アンネ、午前中は休んでろって言ったろ。」


「すみません。でも問題はありませんよ?」


「そうだとしてもだ。まあ平気なら良いが気をつけろよ。」


「はい。すみませんでした。」


「じゃあ昼食にしようか。」


「はい。いただきます。」


「いただきます。」


昼食をアンネと取り始める。


「シュウさんは変わった料理を多く作りますよね。」


「ああ、俺の国ではこういった物が多いんだ。」


「変わっているけど美味しいです。」


「口に合ったなら良かった。苦手な物があったら遠慮なく言えよ?」


「はい。でも今のところは全部美味しいので大丈夫です!」


今日、俺が作ったのはチャーハンだ。この世界では米を主食とせずオヤツとして食べているのであまりこういった料理は存在していないので珍しいのだろう。


「「御馳走様でした。」」


昼食を終え、アンネに無理をしないように言いつけてから外出させた。


さて、氷漬けのキラーコブラを見に行くとしますかね。

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