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第二十六話 針が無い


「おはようございます!!」


「おはよう・・・」


アンネに朝早くから元気に叩き起された俺は木こりの仕事を済ませ朝食を食べていた。


「「御馳走様でした。」」


じゃあ始めるとするかな。アンネもやる気は十分過ぎるくらいあるみたいだし。


「今日は手提げ袋を作るぞ。」


「はい!私は何をすれば良いでしょうか?」


「俺も作ったことがないから、まずは市場で買ってきたこの手提げ袋を研究しようと思う。」


俺は言い2つの手提げ袋を取り出した。


「はいアンネ。」


「ありがとうございます。」


アンネに手提げ袋を渡し2人で手提げ袋を隈なくチェックする。


「底の方がやはり厚くなっているな。」


「そうですね。この手に持つところは付けるのが難しそうです。」


キラーコブラの皮以外の材料も必要になって来るだろうな。これは骨が折れそうだ。


「加工しやすくて柔軟で丈夫な素材が必要になりそうだな。」


「何かそういう魔物はいないんですか?」


「魔物か・・・素材になりそうな魔物は多々いるが使ってみないことには分からないな。」


「そうですか・・・あ!」


「どうした?」


「この手提げ袋にキラーコブラの皮を張るのはどうでしょうか?」


「ん!?」


なんだその究極の手抜きは・・・・素晴らしすぎるじゃないか!!


「完璧な作戦だ。市場に形の良い丈夫な奴を買いに行こう!」


「はい!」


すぐにワープし、この前買った店へとりあえず向かってみた。


「素材があまり良くはないですね・・・。他の店を見て回って良いでしょうか?」


「そうだな。そうしてみようか。」


「いえ。ここは手分けしましょう。私が探しますのでシュウさんはキラーコブラの皮を確保しておいてください。数が足りてませんよね?」


「そうだな。じゃあこれでいくつか良さそうなのを買っておいてくれ。買い終わったらいつもワープで出るところで待ち合わせな。」


「分かりました。必ず良い物を買ってみせます!」


アンネに銀貨を数枚渡して俺はキラーコブラの巣を求めてワープした。


「こんなところで良いか。」


俺の目の前には大量のキラーコブラの皮が広げられていた。


「さて・・・アンネを迎えに行くかな。」


俺は街へとワープした。既にアンネは待ち合わせの場所に待機していた。


「お待たせ。」


「いえ、私も今来たところです。」


「しかし随分買ったな。運ぶの大変だったろ?」


家に帰り手提げ袋を確認する。


アンネが買った手提げ袋は10個ほどだろうか。


「良くこれだけ買えたな。」


「はい。まとめ買いにして安く買いました。」


「凄いなアンネは。本当に助かるよ。」


「お任せ下さい商人ですから。」


今は奴隷だよな?なんて事は言ったりしない。しかしアンネは商人にやたらこだわりがあるな。


アンネのこだわりは気になるが今は目の前の目標を片付けよう。


「じゃあ始めようか。」


「はい!」


作業を開始したところ、いや正確にはしようとしたところか。ある事に気がついてしまった。


「この針で縫ったらまずいよな?」


「駄目でしょうね・・・。小さな針は無いのですか?」


そう。俺の作った針だと太すぎて手提げ袋へ空ける穴が大き過ぎるのだ。


「街や王都で売ってる針で縫えると思うか?」


「どうでしょうか・・・一番良い針なら縫えるかもしれませんが・・・。」


「王都ならあるかもしれないな。行ってみよう。」


「私がいくつかお店を知ってますので案内します。」


「そうなのか?なら頼んだ。」


「お任せ下さい!」


俺たちは針を求めて王都へとワープした。

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