第二十四話 訪問販売か出店か
初評価頂きました。有難うございます!
ブクマをしてくださっている方々にもこの場でお礼を言わせていただきます。有難うございます!
「おはようアンネ。」
「おはようございますシュウさん。」
俺が起きた頃には既にアンネは朝食の準備を始めていた。
「じゃあちょっと木こりの仕事してくるから。それから朝食を食べて、製作を開始しよう。」
「はい。いってらっしゃいませ。」
「いってきます。」
アンネに見送られて木こりの仕事へと向かう・・・10分程で終わった。新記録かもしれない。
「ただいま~。」
「今日もまた早いですね。すぐ朝食にしますね。」
「ああ。頼むよ。」
アンネと朝食を済ませ、いよいよ絨毯と手提げ袋を作製する。
「さて、いよいよ製作にとりかかるわけだけど絨毯はただ縫い合わせて最後に形を整えるだけで良いと思うんだ。」
「そうですね。それ以上細かい事をするにしても難しいでしょうし、グリズリーらしさを損なうほうが良くないと思います。毛皮のままでも売れそうですし。」
「問題は手提げ袋の方なんだが一応見本として簡単に作れそうな手提げ袋を買ってきたから後でばらしてみてみよう。」
「分かりました。まずどちらから製作にかかるのですか?」
「簡単な絨毯から始めたいんだけど絨毯は場所を取りそうだからなあ・・・。」
「他に作業出来る場所は無いのでしょうか?完成すればシュウさんのアイテムボックスが有るのでそこまで大きな場所でなくても良いと思うのですが。」
「外でやるのは論外として、小屋か倉庫が欲しいなあ・・・まあ無い物は無いんだ。家具をアイテムボックスに収納して家でやるしかないな。先に絨毯をささっと作ってしまおう。」
「分かりました。ではお願いします。」
「ああ。」
テーブルにベッドにタンスなどの家具をアイテムボックスに収納し、作業スペースを確保する。
「これでもまだ手狭に感じるけど限界まで大きく作れば平気だよな?」
「そうですね・・・問題無いでしょう。大型の絨毯はいずれ新製品として売り出せば良いのですし。」
「じゃあ早速とりかかろう。」
「分かりました。」
そう言って作業を始める。とは言え毛皮を繋いでいくだけなのだからそう難しいことはない。
と思っていたらアンネから声がかかった。
「申し訳ありません・・・。針が折れてしまいました。」
しまった。アンネにミスリルの針をまだ渡していなかったな。
「ああ。良いんだアンネ。俺のミスだ。この針を使ってくれ。少々不格好だがこの針なら折れない。」
「はい。随分太い針ですね。白く輝いていますし・・・この針はもしかしてシュウさんが?」
「ああ。この前の布団の時に俺も針が折れてしまってね。ミスリルで作った針だから頑丈だよ。」
「ミスリル・・・?何でしょうか?それは。」
ミスリルを知らないだと・・・。確かに一般には出回ってないから知らなくても不思議ではないのか。
「まあ鉄より硬い金属だな。」
「はあ・・・まあシュウさんですしね。」
何か凄い納得のいかない納得のされ方をされた。
まあそんな事もあったが、2人でまた縫い進めていく。
2人での作業はあっという間に部屋を埋め尽くす量を縫い合わせ終わった。
「じゃあ余分なところを切って形を整えよう。」
「はい。それと毛皮の長さも調整しましょう。」
なるほど。確かにそうするべきだな。
「分かった。じゃあ早速やってみよう。」
そうしてやってみたところ、形はすぐに整ったが毛皮の毛の長さを整えるのが非常に困難だった。
バリカンが欲しい・・・。だがそんな物はないのでひたすら地道に切り続ける。
「こんな物で良いかな?」
「やっと終わりましたね・・・絨毯も楽じゃなかったです・・・。
結局1時間ほどかかって絨毯が完成した。
「じゃあ次は手提げ袋を作ろうか。」
「えっ?」
ん?何かおかしな事を言ったか?
「何かあったか?」
「いえ・・・ですが1枚しか作らないのですか?」
「売れるか分からないんだし何枚も作っても無駄だろう?」
「そうですが1枚ではすぐに売り切れてしまいます。」
「売り切れたらまた作れば良いだろう?」
アンネは何を言っているんだ?売れたら作ってまた売る。当たり前の話だよな?
「ですがそれですといちいち閉店しなければなりません。」
ん・・・?閉店って・・・つまりアンネは店で売るつもりなのか!?
「いや、絨毯と手提げ袋はこの前のように貴族を訪ねて売るつもりだ。」
「ですが・・・それでは大量に販売が出来ません。」
何だ・・・?やたら食い下がってくるな。あ!そう言えば出会ったばかりの夢だと勘違いしていた時に
未来の大商人だとか言ってたっけか。アンネは店を出したい訳か。
しかし、店を出すには金がかかる。金を使って商品が売れませんでは困るのだ。
その旨をアンネに教えると、アンネは必死に俺を説得した。
「絶対に売れます!それに商会への加入費が金貨2枚で中型店舗の家賃が月金貨3枚。中型店舗の税金が月に金貨2枚で月に金貨5枚に費用と商会加入費の金貨2枚で金貨7枚売れれば良い訳ですよね?」
ん~まあそうなるか・・・?俺が未だに難色を示しているとアンネがまた力説し始める。
「この絨毯は金貨10枚で売れると思います。手提げ袋が金貨7枚といったところでしょうか。月に5個ずつ売れるだけで金貨85枚の売上げです。店舗を持った方が絶対に儲かります!」
確かにそうなれば良いけどもさ・・・売れなければ金貨7枚丸損だぞ。
「分かりました。ならばこうしましょう。」
なんだ・・・?これ以上どうにか出来るのか?
「もし売れなくて赤字が出るようなことがあった場合、私を性奴隷として使うなり売り飛ばすなりして赤字分を補填して下さい!」
何!?性奴隷だと!いやいやそんな真似は出来ませんよ。しませんからね?
「大丈夫です!絶対に稼いでみせます!あ。もし稼げたら毎月お小遣いください。」
ちゃっかり要求することはするアンネ。俺は性奴隷の衝撃が大きすぎてアンネに流されるままに出店を許可してしまった・・・・。




