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第二十三話 製作準備

「さて・・・それじゃ頑張って商品を作り上げようか。」


そう言う俺の前には頭が無いグリズリーとキラーコブラが大量に積まれていた。


「出来ると分かっていても、目の前の現実が信じられません・・・。」


アンネはまだそんな事を言っている。そんなアンネの状態を無視して俺は作業へ入ろうと促した。


「じゃあまずは皮を剥いでいこうか。」


もう大分慣れてきた剥ぎ取りの作業だ。俺がサクサク進めていくが、アンネが一向に取り掛からない。


「どうした?ガンガン皮を剥いでいくんだぞ?」


「その・・・やった事がなくて・・・。あまりやりたい作業でもありませんし・・・。」


なぬ・・・?後半は無視して良いとしても確かに前半部分は納得か。


「それじゃ縫う作業は出来そうか?」


「それもやった事がなくて・・・。すみません。」


これはアンネが有能だと思って過信していた俺が悪いな・・・。ちょっと考えれば剥ぎ取りなんてこの世界ではしている方がおかしくて商人の娘が縫い物をしていてもまあ不思議じゃないがしている方が稀だろう。


「それじゃあアンネはこの布を縫っていてくれ。こんな風に。」


そう言って手本を見せ最早慣れきった裁縫作業を見せる。


「それで縫い終わったらばらしてまた縫っていくんだ。」


「分かりました。やってみます。」


こうして俺は剥ぎ取り作業を行い、アンネは裁縫の練習をする事になった。


まずはグリズリーから剥いでいく。ゴールデンジャイアントベアと同じ熊タイプなのでサクサク進める。


しかし数が多かったので、全部の皮を剥ぎ終わった頃には昼になっていた。


「アンネ。お昼にしよう。」


「あ!すみません。集中していて忘れてしまってました。」


「いや良いよ。お疲れ様。俺はちょっと木こりの倉庫へ行ってくるからゆっくりで良いよ。」


そう言って俺は家を出て倉庫へと向かう。


「こんにちは~。」


「おう。今日も早いけどいつもより遅いな。何かあったのか?」


「いえいえちょっと家の事をしていただけですよ。」


「家の事~?ああ・・・お前さんは上手い事やったんだったな・・・死ねば良いのに。」


何でいきなり死ね呼ばわりなんだ!?上手い事はまだやってる最中で成功するか分からんのに。


「それで今日の分です。」


「あ~はいはい。じゃあこれな。あ~本当に爆発せんかなあ・・・こいつ。」


「いやなんでいきなり爆発なんですか怖いな。」


「そりゃおめぇがアンネちゃんと上手い事やってるからだろうが!!」


ん・・・?あっ!こいつ俺がアンネとよろしくやってると思ってんだな!?俺にそんな度胸ある訳無いだろう!


「いや、それは違うって!そんな上手い話はないってば!」


「あっそ。もう終わったろ今日はほらいけいけ。」


しっしっと追っ払われる。


「いや本当に違うんだからな!」


そう捨て台詞を残して俺は倉庫を追い出された。


家に帰り昼食を済ませ作業の続きを始めようとしたが、蛇の皮って普通に剥いで良いのか?


と思っていたが頭のない蛇は尻尾を引っ張るだけでするっと皮が剥けてしまった。


全ての蛇の皮を剥くまで5分もかからずに終わった。楽で良かった。


手持ち無沙汰になってしまい、アンネの様子を見るとまだ裁縫LVは1だったのでそのままにしておいた。


剥いだ皮を全部洗って干したらする事がなくなったので、街へ手本用の手提げ袋を買いに行った。


市場で銅貨2枚の手提げ袋を2つほど買って家に帰り、加工の準備は整った。


その日はアンネの裁縫LVが足りなかったのでする事がないなと思っていたらアンネのミスリルの針が足りない事に気づいて慌てて作っておいた。


そして更に糸もないことに気付いてまたも市場へと向かい銀貨1枚分の糸を買ってきた。


帰ると既に日が暮れており、アンネの裁縫LVは3になっていた。


「お疲れ様。今日はもうおしまいにして明日はいよいよ製作にとりかかろう。」


「疲れました~。でも明日が楽しみです!」


「夕食は2人でささっと作って今日は早めに寝ようか。」


「分かりました。」


その日は、アンネと夕食を済ませた後は宣言通りにすぐに眠りに就いた。


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