第十一話 布団完成
さて、今日こそは最高級羽毛布団を完成させるぞ。
まずは昨日取ってきたオノオレカンバで針の木型を作る事からだ。
適当なサイズに切った木を昨日の失敗の副産物であるミスリルの針もどきで削る。
針穴を残すのを忘れないように周りを針の形に針の深さに掘り進める。
程なく完成させる事が出来た。次はミスリルを流し込んで針を作る訳だがこの工程が一番面倒くさそうだ。
ミスリルを溶かすのはスキルで問題なく出来そうだが、溶かしたミスリルをどうやって木型に流し込むか。
流石に素手での移動は俺でもやりたくないので、道具を使うつもりだが鉄製の容器では恐らく溶けてしまうだろう。
困ったぞ計画に穴があった。そう思ったが、解決方法は目の前にあった。
オノオレカンバでボウルのような器を作れば良いんだ。
早速、オノオレカンバで器を作った。
器の上にミスリルを空中に投げ上げる。そして・・・
「ファイアレーザー!」
スキルでミスリルを熱する。ドロドロになったミスリルがボウルに降り注ぐ。
ボウルに入らなかったり跳ねたりしたが問題はない。俺が欲しいのは針なのだから。
無駄の多い工程となったが、無事にボウルに液状のミスリルが入っている。
これを木型に流し込む。注ぎ過ぎないように注意して丁寧に注いだ。
後は固まるのを待つだけだ。スキルで冷やそうかとも思ったのだが、急激に熱した後に急激に冷やすと金属は脆くなるらしいのでやめておいた。
3時間ほど待っただろうか?周囲に飛び散ったミスリルを小突いたりして、固まったかどうかの目安として確認してみたところ、固まっていたので針を木型から取り出す。
やっと針を手に入れることが出来た。針一本手に入れるのにこれほど時間がかかるとは思わなかった。
ついに縫うぞ・・・針が折れないよう祈りながら最初の一針を縫う。
縫えた・・・縫えたぞ!!そのまま一心不乱に縫い進め一気に完成まで縫い進めた。
ついに布団の袋が完成した。後は中に羽毛を詰めるだけだ。
だがここで微妙な問題が発生した。というか気付いた。
羽毛布団は確か羽の軸(硬い部分)を全て取り除くのではなかっただろうか?
これまでかけた手間を考えれば別にどうという作業ではないのだが、それでもこれだけの数の羽をいちいち手作業でとなると悩ましい。
そこで試しに1つだけ軸を取り除いてみようとしたところ、さすがは最高の素材だけあって軸の硬さを感じさせない柔らかさだった。
問題が解決したところで羽毛をジャンジャン布団に詰め込んだ。詰めすぎという発想は無かった。
そして詰め込んだところで、羽毛を入れる為に開けていた穴を縫い、最高級羽毛布団の完成だ。
「出来た・・・・ついに出来たぞ!!」
目の前の金色に輝く羽毛布団を前に俺はただただ感動していた。
この布団を使って寝てみようかとも思ったが、商品を使用する訳にはいかないので我慢していつもの布団に潜って寝た。




