第4話 変容したステータスと世界
ユニークスキル[融合]起動
対象 溶融炉真
[それじゃだめなのだ!]
修正
対象 原子力プラントの物理的な本体
[それでも…足りないのだ]
修正
対象 原子力という概念
[それなのだ!]
[決定、人間 水瀬楓 に魔力粒子による無限球形炉をコアとして実装、
[決定 そのコアを〈プロメテウスコア>と命名]
「決定 そのコアを制御するためのオリジンスキル:プロメテウス:を生成
「決定 人間 水瀬楓とプロメテウスコアの融合させるために水瀬楓の種族進化が必要
「決定 進化先は(核熱の亜神)に設定
「エラー 進化するためのリソースが不足
[それはこちらで負担するのだ!]
「決定 リソース確保完了…全行程開始
…
…
…
…
…
「決定 全行程、終了、エラーなし、正常終了」
[ふう、なんとかなったのだ!では期待してるのだ水瀬楓どの!]
「違う?天井…?」
視界には白い天井。
…私は確かあの溶融燃料とユニークスキルを使って融合しようと。
うむ、四肢はある、固定もない取りあえず起き上がってみる。
普通の病室という感じだ。
…ということは、私は無事に助け出されてということ、か。
お、私のスマホ、しかもフル充電であるじゃん!
すかさず手に取る。
そうして「やほーニュース」と「ぽいったー」というSNSアプリを起動、
「ふむふむ、新キャラはdpsはトップでギミック耐性もありと…ふむふむ、日本探索者ランク6位の超級探索者[水瀬 翔」埼玉第七ダンジョンをソロ踏破、と…ふむふむ探索者協会結成30周年記念闘技大会と…]
…
これあれか、私がダンジョンのある世界に転移したって感じなのかなこれ。
と、取り敢えずもっと情報を
とそこで遠く方からの足音、それは私の病室の前に止まり。
スライドドアが開く。
誰かき?
入ってきたのは男性、それもよくっている。
「….起きたか楓」
よく知らないのはその恰好、まるでファンタジー小説に出てくる高ランク冒険者?みたいな感じだ。
「…お兄、コスプレ?」
「…あー、やっぱり記憶障害?がでたか」
記憶障害?
「いや私はいたって正常だよ?お兄」
「…ふむ?立てるか」
「うん」
「じゃあ、そこの姿見の前に立ってみろ」
「…へ?なんで」
「いいから」
姿見…これか。
素の姿見に映った私は何時もの美少女…ではある。
だが髪の毛は眉を含めて桜色となり、瞳は赤黒くハイライトがない。
さながら、魔王の娘?と形容できそうなものとなっていた。
「誰が勝手に染めたし、誰が勝手にこんなホラーなカラコン入れたし!」
「残念ながらだれも楓にそんなことしてないぞ」
「え、お兄、じゃあこれ地なの私」
「…はぁとりあえず落ち着けベッドにも戻って来い」
「…わかった」
「いいか、お前は昨日の夜、お前の高校の通学路に倒れているところ発見されて救急車で近くの病院に運ばれて今に至るってわけだ」
「なるほど」
これはもう異世界転移できまだなぁ…。
いや待て?
近くの病院?
こんな大きな?
「お兄」
「む、なんだ」
「私たちの町って田舎町だよね?」
「…記憶障害か」
「???」
「田舎町なわけないだろう、ここは日本有数のダンジョン都市だ。それこそ東京大阪名古屋に匹敵するレベルの大都市だぞ?」
「お兄、まじ?」
「おうまじ」
なるほど異世界転移した先はダンジョンが社会に何らかの形で組み込まれているといった感じか。
その後、お兄と情報のすり合わせ,,,といか常識をご教授してもらった。
要約すると、
32年前に現れたダンジョンとステータスを持つ探索者に覚醒した人。
初期のごたごたが何とか収束した後、ダンジョン産のアイテムには現代科学を凌駕する価値あるものが見つかることが分かり…最終的覚醒した探索者がその驚異的な能力で価値あるものを持ち帰りそれを国や大資本が買い取り研究し応用し生活を便利にする。という感じで社会にダンジョンが組み込まれていったらしい。そしてなんと私が今通っているのは田舎の公立校ではなく、国立第7探索者高専らしい、まじですか。
5
「ところでお兄」
「なんだ?」
「結局どうして私は道端に倒れていたの?」
「…医師が言うには過労、らしい」
「…過労?なんで?」
「自覚ないとかマジかよ、いや記憶障害だったなすまん」
「いや別に」
「お前、覚醒はしたから高専には入れたが…スキルが、一つも得られずに…」
…およ?
「ステータス」
「てっ、おい人の話…まあ確認したほうが早いか」
【水瀬楓 種族:核熱の亜神
力 2357
魔力 4000/10000
オリジンスキル
プロメテウス
ユニークスキル
融合、零式
スキル
身体強化MAX】
「そうこんな感じに、スキルがない…いやある!?ないあるよ!?」
「お兄、落ち着いて」
「必須な身体強化にユニークスキルだと!?しかもSランク探索者相当の力と魔力!?」
因みに探索者のランクはDからA,S,SSとなっている。
…ん?驚くとこそこ?
「お兄、私の種族とオリジンスキル?は」
「…うん?種族は人間でオリジン何とかなんてないぞ?」
「あ、そう、うん、ありがとう」
この二つの項目は…私にしか見えない?
うむむ、
「そういえばお兄のランクていくつなの?」
「…それも忘れたのか?随分虫食いな記憶だなぁ…俺はSSランク6位」
SSランクからランキング性となるのだ。
しかし単純に考えれば日本で6位…
なるほど、そんなとんでもない身内の存在でこの世界の私は焦って訓練をしてその結果が過労ということね。
「あ、そういえばお兄」
「なんだ?」
「ステータス欄に種族が乗ってる意味ってなに?」
「へ?」
「どうせみんな人間なのに」
「あー、いや意外といるんだよ種族が進化して別になる奴がな」
「へー、そういえばお兄のステータスも見せてよ」
「おう、いいぞ ステータス」
【水瀬翔 種族:剣の聖人
力 335700
魔力 23000/23000
ユニークスキル
絶剣
スキル
身体強化MAX
各種耐性MAX
自動治癒MAX
自動魔力MAX
「わー、なんかてきとうに最強キャラ作りたいな感じのステータスだね、お兄」




