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小田原城への布石

氏直は広間を出ると、城の縄張り図を広げた。小田原城――北条氏が誇る戦国屈指の堅城だ。悠真の記憶が、この城の構造を詳細に呼び起こす。総構えと呼ばれる広大な防御網、複雑な堀と土塁、そして地形を活かした配置。だが、史実では籠城戦で疲弊し、降伏に至った。

「そうはさせない」

氏直は呟き、家臣たちを呼び集めた。

「秀吉は小田原を包囲するつもりだ。だが、俺がそれを逆手に取る。まず、城の防御を固める。堀の水量を増やし、土塁に木柵を追加しろ。次に、城外に隠し砦を設ける。敵が近づけば、そこから奇襲をかける」


北条氏規が驚きを隠せない声で尋ねる。

「隠し砦とは?」

「城の弱点に見える場所に、逆に罠を仕込むんだ。敵を引き寄せて叩く。現代の――いや、俺の知る戦術だ」

氏直の言葉に、家臣たちは戸惑いつつも従った。これまでとは違う殿の姿に、彼らは新たな希望を見出していた。

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