第1話 プロローグ 世界との別れ
今回、初めての投稿になります!
駅のホームにいたはずなのに、線路が迫ってきている。
俺は前のめりに落ちていた。
それは疲れなのか、今この世界にいる意味が見出せていないからなのか
判断がつかない。
今日まで4日間、ほとんど寝ずにテレビ局にいたのだから
当たり前だろう。
俺は、この仕事が終わったら自由になりたかった。
でも、なりたかった方法がこれだとは思わなかった。
落ちながら、そう思った。
電車の音も大きくなった、これで終わった。
そう思った。
いくら走馬灯だとしても、もうそろそろ地面についても良いはずなのに着かない。
それどころから下からの風が強く自分を押し上げてくるような感じさえもする中
大きな風を切る音が突然、広がった。
雲の切れ間から自分が大地に落ちている状況に変わっていた。
「自分が落ちている状況は変わってはないな」
そう思っただけだった。
物凄い高度から落ちているのか、地面がまだまだ遠いことだけはわかる。
そう思っていたら、目の端に赤い塊が入ってきた。
大きな赤い塊に吸われるように向かっていった。
このままでは地面よりも先に赤いのにぶつかって終わるなと思った。
どんどん近く赤い塊が何かを叫んでいる
「ギャーギャーギャー」
動物なのかな?と思ったがもう衝突寸前であった。
終わったと思ったら
赤の塊の中をすり抜けた感じがした。
肉体はスっと赤い塊をすり抜けた。
思考は膨大の量の情報に触れた。
ここはどんな世界なのか?
どんな生き物がいるのか?
どんな人間がいるのか?
赤の塊が見てきたであろう長年の情報が一気に入ってきた。
目を開け、今度こそ近づいてきている地面を見て思った。
「あれ?多分、大丈夫だな」
目に力を入れると`何かの流れ`が見えた。
その流れが自分の周りにもあり
手を握るとその流れを捕まえることが出来た。
次に自分にも流れているその`何かの流れ`を自分の前に集めるイメージをしてみた。
目の前に集まったその`何かの流れ`が落ちるより早く自分の着地点へ滝のように先に地面へと流れ落ちていった。
地面に触れたとわかった瞬間
下からゆっくりと持ち上げられる感覚を覚えた
その感覚がゆっくりとでも確実に身体の速度を落とし
態勢を変えて頭からではなく、足から地面に着地できた。
見上げれば、青空が広がり、少し先から土ではなく草花が咲き誇り
さらに奥には巨大な木々が鬱蒼としていた。
「ちょっと待って、ここはどこ??」
1日おきのペースでアップさせて頂きます。
今回から初めて投稿になりますが
これから楽しんで書いていきたいと思います!
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