82話〜本音と足止めと思案と
ゼプトルスは企てが露見した時どうするかを考えていた。
マリウスとジークは関所を通りピースバーグ国に入るも運悪くセルバディスと会ってしまい……。
そしてジルフォードはガルドを探すためシャインスプラウトの繁華街を歩いていたが……。
ここはゼプトルスの屋敷の書斎。
ゼプトルスは、机上の書類に目を通しながら時折一点をみつめ考え込んでいた。
(モルケノフが、あのことをどこまで調べ、何をしようとしているのか。クッ、だがまだ策が断たれたわけではない。
……マリウスは大丈夫なのだろうな。魔族か……。アヤツの言葉をどこまで信じられる? 所詮は魔族、もともと使い捨てにするつもりだった。
まぁいいこの件が露見するようであれば、連れてくる魔族共々、マリウスを始末すればいいだけのこと。ただ、収入源が断たれるのは痛いがな)
そうこう思考を巡らせる。
その頃マリウスは、シャインスプラウトから遥か東北東に位置する、ブラットルイバルド関所にジークと共にいた。
そしてここは、ピースバーグと魔族領土との境界線である。
マリウスとジークは関所を通り、ピースバーグ国の領土へと足を踏み入れた。
だが運悪くセルバディスにみつかってしまい、現在足止めをくらっている。
三人は人目を避けるため、関所から少し離れた場所までくると大きな岩の陰に隠れた。
セルバディスは、ここで暴れられるとまずいと思い、ジークを魔法で拘束し眠らせたあと話し始める。
「マリウス。なぜお前このような所にいる? それに、荒くれ者のジークを連れているようだが。みた限り、ただの行商ではないなっ!」
そう言われマリウスは、顔中汗をダラダラ掻きどう言葉を返すかと悩んだ。
(どうしましょう。これは非常にまずいですね。ゼプトルス様との闇取引が露見してしまう。そうなると、こちら側の領土での行商ができなくなります。
それだけならまだいい。このままだと国に連れ戻され処罰されるだろう。それだけは流石に避けたい)
その様子をみてセルバディスは、マリウスを睨みながら思考を巡らせる。
(これは図星だな。だがどうする? マリウスはジークまで連れて来て、人間の領土で何をしようとしていた。
自白させるか? それとも、泳がせて何をしようとしているのか探ってみるか?)
そう思いながらセルバディスは、どうしたらいいのかと模索していた。
場所は変わり、ここはシャインスプラウトの繁華街。
辺りには、飲食店、錬金術で作られた装備やアイテムなどを売る店、色々な店が両側に建ち並び賑わっている。
あれからジルフォードは、宿屋に向かい部屋に荷物を置いた。そして、ガルドを探すため街へとでる。
ジルフォードは、街路を歩きながら各店を覗きガルドを探していた。
(ここにもいませんね。宿に泊まっている様子も、ありませんでしたし。やはりシャインスプラウトには来ていないのでしょうか?
ですが、ガルド様とマルベールの街で会っている。それだけではない。あの街には、モルケノフの配下の者も来ていた。
もしあの街であの男と会っていれば、ガルド様は間違いなくシャインスプラウトに……ん? まさか、モルケノフの屋敷っ!?
そうでした。もしモルケノフの指示であの男が動いていたのであれば。だがモルケノフの屋敷はどこでしょうか?
これは困りました。んー、今更城に行き聞くわけにもいきませんので、自力で探すしかありませんね)
そう考えが纏まるとジルフォードは、モルケノフの屋敷を探し始める。
そしてしばらくの間、街中をしらみつぶしに調べ歩いたのだった。
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
『ガルド様は、なぜ私を避けるのでしょう?』…byジルフォード
『なぜって、自分でよく考えてみるといいよ』…by作者
『考えてはいるのですが。それでも分からないのです(´-д-)-3』…byジルフォード
『私は知ってても教えられないので(^ω^;)』…by作者
『知っているのであれば……おいっ! 吐いてもらおうかっ!?』…byジルフォード
『って、いつの間に剣を……(((;°Д°;))))ギャーッ……三(((ヾ(・ω・`;)ノ逃げなきゃ殺される〜』…by作者
『おい待てっ! 逃げるなぁ〜(*`□´*)/』…byジルフォード
『いや待てと言われても。はい、そうですかって言うわけないでしょっ! 死にたくないしぃ〜ε=ヾ(;゜□゜)ノ』…by作者
と、いう事で……∩^ω^∩
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)







