77話〜動き出す影〜建国と政治を司る神ダライアス〜
マリウスはガーディルの街からジークを連れ出した後、キリア城で王の許可書を2人分貰いシャインスプラウトを目指した。
シェイナルズの皇帝ラトスは王の書斎で神ダライアスと話をしていた。
ここは魔族領土エクスダールのガーディルの街。マリウスはガイルから許可を得た後、ジークを街から連れ出した。
その後マリウスはキリア城に赴き、2人分の王の許可書を貰い翌日、関所を通りシャインスプラウトへと向かった。
(何とか許可を得る事が出来た。それにしても、今は暴れず大人しくしてくれてはいるが、ジークの気が変わり暴れ出したら厄介。ふぅ、面倒だが仕方ない。ここは機嫌を損なわないようにするしかありませんねぇ)
場所は移り、ここはシェイナルズ城の王の書斎。皇帝ラトス=R=シェイナルズは、机に寄り掛かり目を閉じ考えていた。
(うむ、王位に付いてから何故か、自分が自分でないように思えてならん……)
“どうしたのだ?何を悩んでおる”
(これはダライアス様。いえ、大した事ではありません)
“うむ、そうか。それならば良いのだが。(……もしや術が切れかかっているのか?だとすれば、早めに術を掛けておいた方が良さそうだな) それはそうと、あの事はどうなった?”
(あの事とは、神と契約したと思われる男の事でしょうか?)
“うむ、その後どうなったのかと気になったのでな”
(それが、未だにここに連れて来る事が出来ておりません。現在、配下の者に探させてはおりますが、何の連絡もなく……)
“なるほど、その者の素性や名前は分かっているのか?”
(それが……申し訳ありません。その男が本当に神と契約した者なのかもまだ分かっておりません。ですが、その者の名前はガルド=フレイと言い、ディクス村で育ち両親は幼き頃に亡くなり1人で暮らしていたという事です)
“そうか。だが、居場所が分かっていながら、何故連れて来る事が出来ない?”
(城の兵を村に向かわせた所。既に村を出た後でしたので連れて来る事が出来ず、配下の者に探させております)
“そういう事か。ラトス、もしそのガルドが神と契約した者であるなら会って話をしてみたいと思うのだが”
(それは構いませんが。ただ、この前から気になっていたのですが。そのガルドが本当に神と契約した者なのか?その者の素性など、神であるならば知っているはずなのでは?)
“それは…………ラトス。普通であれば知り得るのだが。何故かは知らぬが、この事に限りどうしても分からんのだ”
(なるほど、でも何故なのでしょう?)
“何かが邪魔を……いや、何の為かは知らぬが、もしそのガルドが神と契約をしているとすればだが。我々神やこの事を知られてはまずいと思う者に対してのみ、その神が何らかの術を使い分からぬようにしているやもしれぬ”
(確かにそれはあり得ますね。それならば神とて、この事を知る事は出来ないかと)
“ああ、そういう事だ……”
ラトスとダライアスはその事に付いてしばらく話をしていた。
“……(だが、いったい神王様はどの神とその者を契約させた?)……”
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
『おい、マリウス!人間の領土に行けば、楽しい物が本当に色々と見れるんだろうな』…by,ジーク
『ああ、ジーク間違いなく見れる。だがその為には、今は大人しくしていてくれないか』…by,マリウス
『分かった。だがマリウス、嘘だったらどうなるか、分かってんだろうな!?』…by,ジーク
『……ヒィィィィィ(゜ロ゜;ノ)ノ』…by,マリウス
と、いう事で……∩^ω^∩
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)







