63話〜ジルフォードからの逃亡
ガルド達はマルベールの街の池の側でグドルフ(マグド)が来るのを待っていたが。
ここはマルベールの街。ガルド達5人は池を眺めながらグドルフを待っていた。
「グドルフとレフィカル遅いね。まさか、いくらとろいマグドでも、あのジルフォードに見つかってないよね。」
「ビスカ!と、とろい、って。まぁそれはないにしても、あのジルフォードの目を掻い潜ってくるのは至難のわざだろうな。」
「そうねガルド。あの時のジルフォードを思い出しただけでも震えがくるんだけど。」
ジェシカがそう言っていると、辺りの様子を水晶で探っていたマリアンヌはジルフォードがこっちに向かってきている事に気付き、
「大変!ジルフォードがこっちに向かってきてるわ。」
「マリアンヌ。どっちから来てるか分かる?」
「ユリィナ。分かると思うけど、ちょっと待ってね。水晶で更に探ってみるから。」
マリアンヌはそう言い水晶に手を翳しジルフォードがどの方角から来るのかを探ってみた。
「ジルフォードは私達の後ろの方角からこっちに向かってきているみたい。」
「後ろか……どうする?ここを動くわけにもいかねぇし。かと言ってここに居れば見つかる。」
「確かにこのままじゃ……。」
そう言うとビスカは考え込んだ。
すると、ポケットの中の通信用の水晶が微かに震えている事に気付きビスカはポケットに手を入れ水晶を軽く握り思念を送った。
“マグドどうしたの?”
“ビスカ。近くまで来てるんだが、ジルフォードが近くにいてそっちに行けない。”
“待って、こっちもどうしようかって話していたんだけど。マグド、近くってどの辺にいるの?”
“ここはビスカ達から見える距離にある白い建物と茶色の建物の間の物陰に3人で隠れている。”
“3人ってどういう事?確かレフィカルと2人だったはずじゃ?”
“ああ、そうだったんだが。モルケノフの配下の者と途中でバッタリ会ってしまってな。それでガルドの所まで案内する事になり一緒に行動している。”
“なるほどね。それだとマグドが王子だって事、レフィカルとその人にばれたのかな?”
“いや、レフィカルにはバレていない。モルケノフの配下のマルティスとは話した事はなかったがシェイナルズの城で会っていて面識があった。それとマルティスにはレフィカルとジェシカには俺が王子だという事は伏せておいてくれとお願いしてある。”
“そっか。まぁジェシカとレフィカルにバレても多分問題ないとは思うけど。今は何が起きるか分からないから出来るだけ伏せておいた方がいいしね。”
“ああ、そうだな。それでどうする?”
“ん〜そうだね。ひとまずガルド達と相談してからまた連絡するから待ってて。”
“ああ。分かった待つ事にする。”
そういうと通信が途絶えた。
そして今グドルフから通信用の水晶を通し連絡があった事をガルド達に伝えた。
「そうか。そうなると、グドルフ達は……。」
そう言うとガルドは道沿いの建物を見渡してみた。
すると、丁度ガルド達から道を挟んで左側に白い建物の装飾品店と茶色の建物の海産物店があるのがみえた。
「……恐らくあの建物と建物の間にいるんだろうが、右方向からジルフォードがこっちに向かってきているとなると下手に動けないな。」
ガルドがそう言い考え込んだ。そして、ガルド達5人はどうこの場を切り抜けるかを話し合っていた。
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
このままガルド達はジルフォードに見つかってしまうのか。
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)







