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56話〜ジルフォードと仮面の男

ガルド達は関所の前で話をしていた。

ティールの街とロンテ村を結ぶ人気のない街道ではジルフォードがスーザンに止めを刺そうとしていると……

 ここはシェイナルズとピースバーグとの国境。ここには関所があり、国と国とが互いに交流の管理をし悪しき者を通さないようにする為、通行証が無ければ通れないようにしている。


 この関所はかつてピースバーグの初代王が命じ、シェイナルズとの行き来を楽にする為、山にトンネルを掘り進めさせた。


 そのおかげもあり現在ではシェイナルズとピースバーグの間で貿易や交流が盛んに行われるようになっていた。



 あれからジルフォードとスーザンをあの場に残し、ガルド達はジェシカとレフィカルと共にピースバーグに向かう為、シェイナルズ側の関所にきていた。


 ガルド達は元々この関所を通り、ピースバーグの方に向かう所だった為、ゴルギアスが通行証を手配してくれていた。


 そして、ジェシカとレフィカルは依頼人から通行証を発行してもらっていた。


「さて、いよいよだな。この関所を通り、ピースバーグに行く。俺は未だに、このシェイナルズから出た事がない。ああ、楽しみだ!」


「ああ、そうだな……。」


(この先には、どんな食いもんがあるんだ?多分見たこともねぇような食材いや、料理なんかもあるんだろうな。)


 そう考えているとユリィナがガルドの顔を覗き込みながら、


「ねぇ?ガルド。いつになく楽しそうだね。顔がにやけてるよ。」


 ユリィナに言われガルドは我に返り、


「うわぁっ!ああ、すまねぇ。この先に見た事もねぇものがいっぱいあるんだろうなぁって思ってたんだが。それが顔に出てたみてぇだな。」


「ねぇ、ガルド。確かにピースバーグにはね、シェイナルズにないような食材や料理があるけどね。今はそんな事を考えてる場合じゃないと思うんだよねぇ。」


「ビ、ビスカ!だから俺の心……あーいや、まぁ読むのは構わねぇが、口に出さねぇでくれねぇか。」


「んー、でもさガルド。その程度の事なら口にしてもこのメンバーならさほど驚かないと思うんだけど。」


「確かにそうですわね。ガルドが料理が出来たという事の方が、私は驚きましたわ。」


「まさか本当にあの料理を、ガルドが作ったのかと驚いたからな。」


「もしかして、ガルドさんて料理がお上手なんですか?」


「ん?ああ、上手かどうかは分からねぇが。外で食材を取ってきて家で1人で料理して食ってたからな。」


「す、凄いですね。俺も今度ガルドさんの料理を食べてみたいです!」


「それは構わねぇが。さっきから、ジェシカにレフィカル。俺の事さん付で呼んでるみてぇだが。同じぐらいの歳の奴にさん付されても変な感じするんだが。それに、俺は別に呼びすてでも構わねぇしな。」


「……ガルドさ……あー、って、私達と同じくらいって今言いましたよね?私の耳がおかしいのかな?」


「ジェシカ。俺ってそんなに10代に見えねぇか?これでも一応18なんだけどな!」


「あら私も知りませんでした。てっきり若くても22ぐらいで、私と同じぐらいだと思っていましたわ。」


「マリアンヌ。まぁいいか、ユリィナにも同じような事言われたしな。」


 ガルドは少し落ち込んだ。


 ビスカはガルドが落ち込んでいる事に気づき話題を変えた。


「あっ!ねぇねぇ、そろそろ行かないと日が暮れちゃうよ!」


「ええ、そうね。そろそろ行きましょう。」


 ユリィナがそう言うと、ガルド達は関所の門の前に行き通行証を見せピースバーグに向かった。



 場所は移り、ここはティールの街とロンテ村を結ぶ人気(ひとけ)のない街道。


 スーザンは催眠ガスをまともに吸い眠っていた。


 そして、ジルフォードはガルドに気絶させられていたが目を覚まし辺りを見渡した。


「ん?ガルド様達は何処に……だが、あの剣技、なかなかなもの。何処であのような技を習得されたと言うのか。ああ、あの剣技をガルド様に教えて貰わねば!」


 ジルフォードは立ち上がり、スーザンの方に近づいていった。


「魔族の女か。さて、この女をどうしましょうか?まぁ決まっていますがね。」


 ジルフォードはスーザンの側まで来ると剣を抜き突き刺そうとした。その時、ジルフォードとスーザンの間を疾風が如く黒い風が通り過ぎた。


 ジルフォードは目を疑った。目の前にいる筈のスーザンが消えていたからだ。


「あの女、何処に消えやがった!?クソっ!ぶっ殺す出てきやがれ!!」


 ジルフォードは辺りを見渡してみた。


 すると何処からともなく声がして、


「悪いが、ギレンの亡骸とスーザンは私が回収させてもらいますよ。」


 その声は崖の上から聞こえ、ジルフォードは声のする方をみた。


 するとそこには羽の付いた青いベレー帽に白い仮面を付けた男が立っていた。


 ジルフォードはすかさず弾みを付けながら段々と崖を登って行ったが、時すでに遅くその仮面の男は居なくなっていた。


 仮面の男が居ないのを確認すると、ジルフォードは剣を鞘に納めた。


「ふぅ〜、今日は厄日のようですね。ですが、まぁいいでしょう。魔族の方は放っておくとして、ガルド様を追わなければいけませんし、それに、行き先はピースバーグ。行きそうな所を順を追って探せば良いだけの事ですしね。」


 ジルフォードは崖から下に降りて、ガルドを追いピースバーグに向かったのだった…。

読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)

ガルド達はいよいよピースバーグ国に。

ジルフォードはもまたガルドを追いピースバーグに向かう。

では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)

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