45話〜一冊のノートとその思い…
ルミネアはマグドとビスカに一冊のノートを…
ここはルポアール亭の応接室…。
ルミネアとマグドとビスカはソファに座り話をしていた。
ソファの長椅子ではマリアンヌが寝ていた。
「…マグド王子にビスカ様…用と言うのは……これは、ガルド様が居ない時に話した方が良いと思い引き返してきました……。」
「なるほど……その話は…ガルドに聞かれると不味いという事か…。」
「はい…。」
「ふ〜ん……でも…あー…まぁいいか……。」
ルミネアはビスカの発言を不思議に思ったが、そのまま話を続けた。
「これから…お2人がガルド様とどれだけ一緒に旅を続けて行かれるかは分かりませんがお願いしたい事があるのです……これは私の個人的な事ではありますが……。」
ルミネアはバックの中から一冊の古ぼけた水色のノートをテーブルの上に置いた。
「このノートは…私が昔、冒険をしていた時に書き記してきた日記のようなものです……。」
「…冒険のノートという事か……。」
「それでなのですが…このノートに私の代わりに…ガルド様の事や…冒険で何が起こったとかを…どんなささいな事でも構いませんので書き記してきて欲しいのです…。」
「…なるほど…そういう事なら…任せて欲しい……だが…何故ガルドに気づかれては不味いのだ?」
「……マグド…はぁ……要はガルドの裏の素顔も知りたいからって事ですよね……。」
「流石はビスカ様ですね……ええ…そうなのです……実は私は主人に内緒で、これを書き続けてきました……そして、このノートがまとめる事が出来たあかつきには…本にしようかと思っていたのです…。」
「……なるほどね……。」
「だが…ノートが書ききれなくなった場合はどうするのだ?」
「そうですね…その時は書面と共に書き終わったノートを私の所に送ってください…後で新しいノートを届けさせますので…それと……。」
ルミネアはバックの中から一冊の真新しい水色のノートをマグドに渡した。
「これは…予備に持っていてください…無いと書けませんので……。」
「ああ…そうだな…それは助かる……。」
マグドは2冊のノートを交互に取りバックの中に入れた。
「それでは…私は書斎の方に用がありますので後ほどという事で……。」
ルミネアは軽く頭を下げ部屋を出て行った。
マグドはそれを確認するとソファから立ち上がり、
「さて…遅くなってしまったが…ガルドとユリィナの手伝いに行くとするか…。」
「あっ…マグド……あのね…分かってないみたいだから言うけど……んー…そうだなぁ……座って話そう…。」
「ああ…構わないが…何なんだ?」
マグドはまたソファに座った。
「あまり大きい声では話せない事なんだけどね…ガルドとユリィナの事なんだけど…。」
「ふむ…あの2人がどうしたんだ?」
ビスカはマグドに2人の事について話した。
「……と、いう訳だから…今は2人っきりにしてあげたいんだよねぇ〜…。」
「んー…なるほどな…そういう事なら仕方ないな…。」
「ふぁ〜……何が仕方ないって…ふぅ〜ん…ユリィナとガルドがねぇ……。」
マリアンヌはソファで寝ていたが2人の話し声で目が覚め聞いていた。
「あー…えっと…マリアンヌ…もしかして話を全部聞いてたのかなぁ……。」
「うん…聞いてたと言うよりも聞こえたのよね……そっか……ユリィナがガルドを……。」
マリアンヌは何故か俯き哀しげな表情を浮かべていたので、ビスカは気になりマリアンヌの心の中を覗いてみた。
(…マリアンヌ…そうか……そうだったんだね……。)
マグドは何故マリアンヌの表情が急に変わったのか分からず困惑していた。
そして、3人はガルドとユリィナが呼びに来るまでしばらく色々と話をしていたのだった…。
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
さて…この後どうなるのか…てか…この話し…何か変な方向に向かっているような…気のせいかな?
では…次話もよろしくお願いします(*^ω^*)







