表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/12

未来永劫やくそうを育てていきたい

つたない文章ですが、読んでくれたら嬉しいです


二十歳になった


私の体の成長はしばらく前に完全に止まってしまった

同世代のエルフ達の外見は人間換算でいうと十五歳位に見える

私はせいぜい十一、二歳といった所だろう


おかげで病人の様に扱われている


私に大声あげる人はいない、外聞が悪いから

私と遊ぶ人はいない、怪我をされたら困るから

私を働かせようとする人はいない、病気になったら問題になるから


普通の若者なら心が挫けそうな状況だろうが

あまり気にしてはいなかった

むしろ、そんな外聞に乗っかっている部分さえある


前世の記憶を取得したせいか

喧嘩をしたり、近場の泉にハイキングだとか、みんなでイベント成功させようとか

そういった、青春めいた意欲が持てないのだ


そんな私だが

やすやすと懸垂も逆立ちも出来るし

森歩きも苦ではない

寝鳥を弓矢で獲ることも出来るだろう

最低限の体力はあるのだ

父と母位は虚弱体質扱いはやめて貰いたい


·

·

·


エルフの成人は二十歳では無い

親や師匠に認められたらである


とはいえ節目ということで両親と話し合う事となった


「アルシェ、これから君はどうしたい?。私達を気にせず言ってごらん」


調剤室に篭りがちな父が穏やかに尋ねて来た


良くわからない、今さらジョブチェンジの意思確認だろうか

家業以外は家事手伝い位しか出来なさそうだが


ずっとここに居られれば良いだけなんだが


私は両親が好きだし

薬草畑の世話も

一緒に葉っぱ干したり

粉を油紙に包んだりするのも嫌いじゃない


「ずっと、やくそう作りの手伝いがしたい」

「そうかわかったよ」


それだけ···?

よっかた、ちょっと構えちゃったじゃないですかお父さん


「アルシェ、結婚の事とか考えた事ある?」

「ないです」


母が側面からぶっこんできました

さすがにあるけどないよ


「実はね···」

「もう良いじゃないかアレット、早すぎたという事だよ」

「そうね、ごめんねアルシェ」

「ぜんぜん大丈夫だよお母さん」


しかし、私の「お相手」がいるような口振りだった

ありえないと思うのだが、だってこの私だ

そうか、他にもエルフの集落があった

それならあり得るか


「それじゃあ、ここまでだね」

「そうねお茶でも淹れてくるわ」


この両親ならいきなりとか無理やりとかは無いだろう

あまり気にしない事にした


·

·

·


今日はオークガードさんに魔法を教えて貰える日だ

夜警明け眠くなるまでの約束だが

なるべく早く行って、家の前で待たせて貰おう

練習時間を長くとるために、お弁当持参という小細工も(ろう)してきた


毎回の事だが、集落の住人に顔を合わせたくないので

大回りでハンスさん宅に向かおう


「おい!」

自宅を出て程無く、同じ年くらいの少年に声をかけられた


村長の息子のアーヴェだ、昔遊んだこともある


「少し話がある、ついてこい」


視線も態度も見下ろした感じである

嫌だなぁ、一応知り合いなんだから挨拶くらいないものか


ここまで読んでくれてありがとう


次回「婚約破棄」


嘘です、またよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ