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私はみそエルフかもしれない

つたない文章ですがよろしく


前世の記憶を入手してから数年がたった

周りの遊び友達は家業の生業を本格的に教わり始めていったが

私は薬草畑の水やり程度の「お手伝い」しかやらせて貰えていない

それが悔しかった


両親はとても過保護だ理由は判っている

私の体の成長が著しく遅いためだろう


「もう少し大きくなったらね、焦らなくても大丈夫だよ」

「魔力が強い子は体が大きくなるのが遅いって聞いたことがあるわ、あなたもそうかもね」


私がもっと「お手伝い」したいと願ってもこういって慰めてくるばかりだ

そして最後にはきまって


「あいしてるよ、アルシェ」


そっと抱きしめ私を黙らせる


·

·

·


結局の所、私は結構暇である

集落の中でうろうろしているのも気が引けたし

森に一人で入るのも禁止されていた


正直居場所がない

どうすっかなーと、集落の周りをとぼとぼと歩いてると

少し集落から外れた小屋の前で一人の巨漢を見つけた

豚妖精のハンスさんだ


ありたいていに言えば豚妖精はオークである

驚いた事にこの世界では妖精の仲間だった

ハンスさんはこの集落に一人だけの豚妖精でこの小屋で独り暮らしだ

主に森の中の警戒にあたってくれている

心の中ではオークガードさんとあだ名付けているのは内緒である


「ハンスさんこんにちは、森からの帰りですか?」

「おう、薬師んとこの」


茶でも飲んでいけよと

豪快に酒でもあおる手振りをして誘ってくれた

少し厚かましいかもと思ったが、お招きにあずかる事にした


·

·

·


ハンスさんの家のリビングはかなり広かった

大きめテーブルと頑丈そうなやっぱり大きめの椅子

後は商売道具をしまってある区切りがひとつだけの棚

やや殺風景にも見えた


「今準備するから適当に座っててくれ」


私はうなずき椅子に座った、ハンスさんは奥の炊事場でお茶の用意をしてくれるようだ

程無くハンスさんはティーポットと木製のコップをふたつ持って戻ってくると

テーブルの上にあった鍋敷きにポット置いて手をかざした

手がぽわんと一瞬光った気がした


「魔法なんですか?」

「そうだ、すぐに暖まるぞ」


ハンスさんは事も無げに言ったが、どこか得意気そうでもあった

私が実用的な魔法を見たのはこれが初めてである

正直かなり驚いている

日々の生活の中で魔法という言葉は良く出てきていたが

それらは、おまじないめいた魔法の実在すら疑わせる物ばかりであったので

ファンタジーでエルフで魔法無いんかー!とか思ってたからだ


ポットが少し沸騰してくると良く覚えがある香りが漂って来た

これ家で配ってる薬草茶だ


「ちょっと蒸らすんだったな?」

「はい、その方が薬効が出ると聞いてます」


ひょっとしたら常飲してくれているのかも

そう思うとちょっと嬉しくなった


お茶請けは木皿に載った厚切りハムでした

オークジョークなのかな?



ここまで読んでくれてありがとう


1000文字程度で投稿していきたいと思います

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