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第0話「読めばわかる!? 魔法少女ミラクル☆エンジェルズ!」

 はじめまして。神谷(かみや)こころです。


 突然ですが、あなたは「魔法少女ミラクル☆エンジェルズ」を知っていますか?


 あ、大丈夫ですよ。知らないからと言って悪いわけではありません。どこからどこまでお話しするか、それを考えようと思ってお聞きしただけですから。


 「魔法少女ミラクル☆エンジェルズ」。

 それは、毎週土曜日の朝に放送されている子供向けアニメです。魔法の力で変身する少女たちが、皆を守るために悪の組織と戦う――そんなお話です。


 「魔法少女ミラクル☆エンジェルズ」。

 それは、アニメだけではありません。私が住む中津里町を、悪魔から守るために戦った少女たちの名前でもあります。そして実際に守り切ったんです。すごいでしょ?


 わたしの姉である「神谷杏子(かみやあんず)」は、「クルル」という名前の天使と一緒に「ミラクルルア」に変身していました。そう、この街を守った魔法少女ミラクル☆エンジェルズの1人なんです。でも、「魔法少女ミラクル☆エンジェルズ」が大好きなアニメオタクで、ちょっとおバカかつ運動は大の苦手という残念な感じのする人です。


 魔法少女ミラクル☆エンジェルズには、もう1人の魔法少女がいました。姉の同級生で、学級委員を務めていた「米原(よねはら)ひかる」さんです。才色兼備で大人っぽい、すごく良い人です。ひかるさんは「ミーラ」という天使と一緒に「ミラクルソル」に変身していました。姉と一緒に戦っていただけたなんて、本当に頭が下がる思いでいっぱいです。


 ミラクルソルとミラクルルア。2人の魔法少女が、アスモデウサとベルフェゴーラという悪魔と戦い、そして街を守ってくれていました。

 その2人がいなくなったのは、去年のクリスマスイブのことです。

 

 空を突然覆ったあまりにも黒い雲は、新たな悪魔がこの街に来た印でした。

 姉とひかるさんはその悪魔を倒しに向かって、そのまま行方を絶ってしまいました。黒い雲はじきに消えたので、2人が悪魔を倒したことは間違いないでしょう。

 でも、2人は帰ってきませんでした。


 絶対に戻るって、一緒にケーキを食べるって、約束したのに……


 す、すみません。今のは忘れてください。ぐすっ、え? な、泣いてませんから! 大丈夫です!


 ……こほん。


 夜が明けても、年が明けても、姉は帰って来ませんでした。それはひかるさんも同じでした。あれほどめでたくない気持ちで迎えた新年は初めてです。

 この時のわたしはまだ、自分が魔法少女になるなんて思いもしていませんでした。


 そう、わたしは魔法少女として、新たに現れた悪魔――ドラゴニアと戦っているんです。ミーラとクルルを探すために人間界にやってきた「ラブリィ」と一緒に、「ミラクルハート」に変身しています。

 新たに現れた悪魔と天使は、姉とひかるさんに繋がる唯一の手掛かりです。


 え? わたしも行方不明にならないか心配、ですか? えへへ、大丈夫ですよ。姉と一緒に戦ってくれたひかるさんのように、わたしと一緒に戦ってくれる友達がいます。


 わたしと同じ中津里中学校1年2組の「小川優姫(おがわゆうき)」ちゃん。勉強は苦手だけど、運動神経抜群でボーイッシュな女の子です。そんなに仲が良かったわけでもないんですけど、姉のことで気持ちが沈んでいたわたしを気遣ってくれたんです。優姫ちゃんはラブリィと一緒に来た「バトリィ」と一緒に、「ミラクルブレイブ」に変身します。


 優姫ちゃんと一緒にドラゴニアから街を守りながら、姉と――いいえ、お姉ちゃんとひかるさん、それにミーラとクルルを見つけ出してみせます!


「強さあふれる勇気の光、ミラクルブレイブ!」

「想いあふれる心の光、ミラクルハート!」

『世界を照らす奇跡の光、ミラクル☆エンジェルズ!!』


 応援、よろしくお願いします!

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