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会議、国、キレる姫

毎日続く会議は"王の命"と"国の平和"どちらも大事である。だが、しかし、と答えの出ない討論を繰り返していた。そんな差中、




「…私に、行かせて下さい」




ずっと沈黙を続けていたクルル様が、真っ直ぐに王妃様を見て言った





「クルル、自分が何を言っているのかわかっていますか?」




いつも穏やかであられた王妃様が、冷たい氷の様な瞳でクルル様を一喝した。目の下に隠しきれないクマができて一睡もできていないのだろう。それでも背筋を正し、今この国の指揮者としての威厳を感じられる姿だった。




しかし、クルル様とて何も考えなしに発言した訳ではない様子で、それでも尚王妃様への視線を強めた





「いつまでも…こんな答えの出ない会議をしても意味ありません!その間に父上の体はどんどん悪くなる一方だわ!!


…ホクトベルム国と20年前の悲劇を繰り返すかもしれない?だったら今度は守ればいいじゃない!父上が守ってきたこの国は何もしないままの弱虫な国なんかじゃない!!」




早口で叫ぶように言い放ったクルル様はバシンッと目の前の机を叩いた。





シーン……




周りの誰もがクルル様の噛みつかんばかりの気迫に目を見開いて言葉もでずに唖然としていたが、私はそんなクルル様を見て心の中で号泣した。



きっとクルル様だって眠れない夜を過ごされていたに違いないのに、その瞳には明日への希望しか見ていないような真っ直ぐと澄んだ瞳をされていたのだ。




…っ、ざずがでず、っ、クルル様ぁー!








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