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Feeling×Hopes!  作者: TT
タイカイの実情
1/2

その1

 じめじめした熱気が漂う。

 汗が身体中から溢れだす。


 当たり前だ。

 こんな夏真っ盛りに、何時間も卓球を、しかも試合形式でカウントしながらやっているのだから。


 卓球場の窓からの日差しは、未だ控えようとしない。

 床には汗が滑るくらいにたれている。

 息もとっくのとうに荒げていた。


 それでも……やめられない。


「死にそうな、顔してるけど、もうギブ……?体力、ないねー……!」


 やっぱムカつく。


「そっちこそ、このままやめたら、196:193で勝ち越し、なんだけど弱くなった、?」


 安い挑発……

 それでも乗らずにはいられない。

 お互いに……!


「ふんっ……!手抜いてんのにも、気づかないで……!本気だしたら、ボコボコにしちゃうからさ……!」


 そう言ってサーブを出してくる。


 バックコースにロング。

 回転は横回転。

 

 こんなの対応は簡単だ。

 もう見慣れてる。

 相手のバックに短く回転を殺さないように返す!


「そのコース70%……!いい加減学んだら!」


 返した先には待ち構えていたようにラケットがあった。

 そしてフォアロングに飛んでくるカーブドライブ。

 とても私には返せるボールでなかった。


「便利そうね、その『ギフト』。確率が思い浮かぶんだっけ?その『ギフト』ずるすぎ」


 そう言いながら小細工をかけたサーブを出す。


「お互い様でしょ……!」


 返球は、少し浮きぎみなパワードライブ。


 でもそこに浮きぎみな球は!


 高校女子にしては異常な早さのスマッシュが、相手のコートに向かう。

 とられるはずもなく、ボールは駆け抜けた。


「少しでも、フォアに浮いたのくれば、超速スマッシュとか……」


 やってられない!

 とでもいいそうな、怪訝な顔をする。


「それこそ、あんたの『ギフト』で、対応してみなさいよ!」


「言われなくても……!」



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