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金魚鉢で桃の花を贈る

 

 狭い金魚鉢の中。

 ひらひらと泳ぐのは桃花と名付けられ贈られた金魚。窓際に置いたらぎらつく太陽に煮えてしまいそうで、夏の間は日陰に移してる。

 君も閉じ込めてしまえたら良いのに。

「ねえ、なんで桃の花なの?」

「桃の花みたいな色だから」

 桃も赤いけど。

「目をそらすのはごまかす時の君のクセだよ」

 

 

「閉じ込めたい、なんて。私はあなたが好きだから自分の意志で側に居るのにね」

 君は金魚鉢の縁を指先で撫でる。

「桃の花言葉、知らないの?」

「桃の『兆』は確か『妊娠の兆し』……」

「違うから。何でそんなマニアックなトリビアは知ってるの」

「ごめん、花言葉は知らない」

「私はあなたのとりこ、よ」


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