4話
本日2話目の投稿です。
アイリスから、大和は王都の城壁の上で倒れていた事を教えてもらった。なぜここを通ってたのか聞いてみると
「今日は非番なのだ。非番の日はこうやって適当な城壁に登って、ゆっくりこの王都を眺めるのが日課だ」
「良い趣味だな」
アイリスの言う王都を眺めて見る。
眼下には剣と魔法の世界にふさわしい光景が広がっていた。
どうやら大和達が立っている場所は王都の正面の門の真上らしい。大和の前には今まで見たことが無いほどの大きく真っ白でキレイな城があり。その城から真っ直ぐこちらに石を敷き詰めて舗装された幅の広い道が伸びて来ている。
道の両脇には乳白色の建物が建ち並び、どれも3階建て程度の大きさだ。たまに間が空いており、そこから細い道が続いている。そして、道の端は商魂たくましい人々が露天を構え、道は人で溢れ、物流の活発さと活気の良さが伝わってくる。
中心には高い塔が立っていて、天辺には鐘がついていた。城壁は塔を中心にぐるりと円を描くように王都を囲んでいる。
もっと良く見ようと目に身体強化をかけた大和の目には、耳がとがったエルフらしき人や猫耳がついている獣人の様な明らかに人間ではない人が映った。ガタッと隣から音がして驚くアイリス。
「ど、どうしたヤマト!?」
慌てて大和の方を見ると、大和は柵から身を乗り出していた。
「あーえっと、人間以外の種族を見たことが無かったから・・・・・・つい」
「危ないから辞めてくれ、肝が冷えたぞ。それに今から降りてギルドに案内するんだ。ここからそんなに食い入るように見なくても大丈夫だぞ」
アイリスに子供をあやすような生暖かい目をさる大和。
「・・・すまない。あ、後、いくつか聞きたいことがあるんだ」
「大和は記憶喪失なんだ。遠慮なく聞いてくれ」
大和はお金の種類や物価について聞くと、
半石貨
石貨
半銅貨
銅貨
半銀貨
銀貨
半金貨
金貨
と八つの種類があり、半石貨が10枚で石貨1枚になり他も同じ。銀貨3枚もあれば4人家族がひと月暮らすには十分という事が分かった。次に、祝福、魔法、スキルは何か聞くと、
祝福は神々から気に入られれば、加護を授かれる。神々は沢山いるみたいで、主神が一番上で、その下に、火の神、水の神、土の神、風の神、木の神、光の神、闇の神がいて、主神の下には階級はないそうだ。この神様以外にも、食の神やら音楽の神やら沢山いるようだ。
魔法は主神を祭っている教会に行き主神から職業を与えられた後、その職業が適性を持っている魔法が書いてある、魔本を買って読めば覚える事が出来る。魔本は魔法屋においてあるそうだ。
スキルは職業に就いたあと、魔物を討伐してレベルが上がるとスキル習得欄が現れて職業に応じて好きなスキルを選べる。大和は自分が無職だという事ををアイリスに話した。
「ということは、ヤマトは最初に教会に行かねばならないな」
「何から何まで本当にすまない」
倒れていたところを助けてもらいお金まで貸してくれる上に、道案内までさせてもらうことに頭を下げる。
「友人を助けるのは当たり前だろう。それにヤマト、そういうときは謝罪の言葉ではないぞ」
「・・・・・・そうだな。ありがとう。アイリス」
うむ、と言って満足そうに笑うアイリスを見て大和もつい笑ってしまった。
ちなみにこの後、大和は耳が長いエルフっぽい人とか、猫耳をつけている人とかを見ていたら、あまり他人をじろじろと見るものではないぞ。と、注意されてしまった。
アイリスに案内されて協会にやってきた大和は、目の前の大きな神殿の様な外観の建物がドンと建っており、清く淀みがない雰囲気に息を飲んだ。
アイリスがシスターに用件を話し、お布施の半銀貨1枚払うと案内され奥に進むと、祭壇と質素な白い牧師服を着た禿頭の目尻が下がっている優しそうなお爺さんが立っていた。
「大司教様、職業の祝福を受ける方がいらっしゃいました」
「そうですか。よくいらっしゃいました。早速ですが、こちらへ来てください。」
手招きされた大和は大司教と呼ばれたお爺さんに近き、
「よろしくお願い致します」
と頭を下げると、大和の頭にそのまま手を乗せられ、意味がわからず固まってしまう大和。次の瞬間、自身の体が光ったと思ったら、直ぐに消えてた。
「これで終わりです。貴方に幸多き未来があることを祈っていますよ」
「え?・・・あ、ありがとうございます」
あっけなく終わった事に少々呆ける大和。外に出た所で大和はワクワクしながら職業を確認する。
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名前 神野 大和 (カミノ ヤマト)
性別 男
年齢 24
種族 人族
職業
冒険者 level 1
祝福
なし
パッシブスキル
なし
アクティブスキル
なし
固有スキル
超能力 level 4
メモ
これからですね。頑張って下さい。by主神
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「アイリスも俺のステータス見てくれないか?」
「自分のステータスはあまり人に見せるものではないぞ」
「あー、俺は記憶喪失だろ。アイリスにも見てもらって意見が欲しいんだよ・・・それに」
「それに?」
「アイリスにだったら見せても大丈夫だって分かってるからな」
「・・・ふぅ。そこまで言われたら見るしかないな。よし、見せてくれ」
アイリスにもステータスを見せる大和
アイリスはステータスを見て渋い顔をしながら
「・・・・・・メモがあるのに冒険者か」
あまり良い反応ではなかった。