003
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それから授業が終わり、放課後になり、みんな帰る準備している。
「さて部活に行くか。」
そう言って鞄と部活道具(ジャージとシューズ)を持って席を立ち体育館へ向かう。
「彼方く~ん。お~い彼方く~ん。」
途中、後ろから声を掛けられた。
とても女の子っぽいかわいらしい声だ。
綺麗ではなく可愛い声。
「ん?」
振り向く僕。
「もう止まってよ彼方君。」
「どうしたんだ?愛可。」
この女の子の名前は枝恋愛可。
さっき米沢と喋っていた男子バレー部マネージャーの二人のうちの一人。
僕とは同じ学年で同じクラスの友達。
そういえば米沢を紹介していなかったな。
ついでに紹介しておこう。
米沢力斗。僕と同じ学年で同じクラスの友達。
バレーではセンターをしている。
これでこいつの紹介は以上。
さて彼女の紹介の続きをしよう。
どこまで紹介したかな。
ああそうか。僕の友達というところまで紹介したかな。
それなら、そのあとの続きをしよう。
彼女の性格はまさに可愛い。
その言葉に限りその言葉に尽きる。
彼女を一文字で表すというのなら「萌」である。
天然でドジで恥ずかしがり屋。
まぁその性格のせいなのか、その性格のおかげなのかクラスの男子から多大な人気を有している。―学年の男子からだっけな・・・。―顔も可愛いし。
だがこれだけは言っておくと彼女の性格で恥ずかしがり屋というのがあったがそれは、かなり解消されたといっても過言ではない。
その性格を直したのは僕だ。―自慢じゃないが。
彼女からの人生相談で・・・僕が解消した。
そんな彼女が僕に声をかけてくれたといのはとてもうれしいことである。
まぁどうせ部活のことだろうけどな。
「どうしたんだって彼方君これから部活に行くんでしょ?だったら一緒に行こうかと思って呼び止めたんだけど迷惑だったかな?」
とんでもない。
断じて迷惑なんて思ってない―思うわけがない。
「思ってない。全然、思ってないよそんなことは。逆に嬉しいよクラスではアイドルみたいな、お前に誘われてるんだから、むしろ嬉しいくらいだよ。」
「本当?それなら良かった。じゃあ一緒に行こうよ。体育館までだけど。」
こうして愛可とともに中連の話をしながら体育館に向かうことになった。