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試物語  作者: 鳳翼 神姫
弟前話 かなたバレー
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 「今日、何時集合だって?おいおい、お前は部活の主将(キャプテン)なんだからそれぐらい確認しておけよ。」

 まったく・・・っと溜息(ためいき)()米沢(よねざわ)

 「今日は学校終わったらすぐだよ。」

 「そうか、サンキュー。」

 ジャージとシューズ持ってきておいてよかったな。

 それにしてもこいつもすぐに教えてくれればいいのに溜息なんか吐きやがって。

 そう思ったがそのことは言わない。―何せこいつはチームメイトでクラスメイトなんだから。

 「それにそういうことならマネージャーにでも聞けよ。」

「それもそうだったな。いや何、お前が近くにいたからさ。」

 そうこの学校にはマネージャー制度があるのだ。

 制度とはいってもいてもいいよってだけであって別にいなきゃいけないだとかならなきゃいけないということではない。

 もちろん男子の部活に男子のマネージャーがいてもいいわけだ。つまり同性の部活では異性のマネージャーじゃなければいけないというのはない。

ちなみに男子バレー部のマネージャーは女子だ。

しかも2人。―僕からしたら至極、嬉しいことだ。

確かマネージャーになったのは去年の七月くらいで僕達の代に変わるときだったかな?しかも二人同時に。

あの時は本当(マジ)で嬉しかった。

もうなんかキターーーーーーって感じだったんだよな。

「まぁいいよ。主将(キャプテン)なんだから遅れずに来いよ。中連も近いんだからよ。」

「ん?中連って何時(いつ)からだっけ?」

一応ここで中連とは何か説明をしよう。

中連というのは中学校連盟体育大会の略で地区予選、県予選、地方ブロック予選などがある各中学校の部活動が競う大会である。

いわゆる中学校の部活動で一番大事な大会ということだ。

ちなみに他にも全中や全日中と略称されることもある。

インターハイに相当するということでインターミドルと呼ばれている。詳しくはウィキペディアを参照してくれ。

「はぁ?何時からだっけって・・・来週からだよ!」

・・・・・・。

「え・・・ガチで?マジガチで?」

「マジだしガチだよ。」

「もうそんな時期だったのか・・・。」

そうだカレンダーの日付を見れば今はもう七月上旬の後半でもう中旬にさしかかっていた。

部活の時はひたすらバレ―だけに没頭してたから気付かなかった。

「はぁ~。しっかりしてくれよ主将(キャプテン)。お前がいるから、うちのバレー部は優勝候補まであがってるんだから。まぁ頑張ってるからいいんだけどな。」

そう。今の今まで頑張ってきた数ある強豪を倒すためにひたすらこの三年間は頑張ってきた。

だから負けるわけにはいけない。

「わかった。じゃあ今日は学校終わったらすぐに行くよ。」

「ああ、もちろん俺もすぐに行くからな。俺も頑張るからお前の頑張れよ。」

「・・・何?バレーとがんばれーをかけたのか?もしそうなら、そんなに面白くないからもう二度と言わない方がいいぞ。」

「別にかけたわけじゃねーよ!素直に頑張れって言っただけだよ!」

どうだかな。どうせ、かけて失敗したからごまかしてるわけじゃないのか?

「そうか。悪かった。この通りだから落ち着け。」

あえて思ったことを言わずに謝った。

なんて、いい子なのだろう僕は。

「まぁいいから、ちゃんと来いよ主将(キャプテン)。」

「おう!」


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