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第20話:重複

 地球世界──────


 リュウファの準備を待っていた洸野は余りの衝撃に顔を上げた。

(理っ!?)

 何が起きたのか分らなかった。ただ自分の胸が引き裂かれるような痛みが続いている。

 この不安をリュウファに伝えようと少年の方に視線をやると、彼は難しい顔をしながら、扉に手をついていた。

「やっぱり、ずれが生じてる」

 キュスリアと地球は元々同じ流れのはずなのに、時間がずれている。

 二人が浚われた時に時の流れとして一日前のキュスリアについた事で生じていた疑問はここに証明された。

「もうすぐ時間が重なる。その時に連絡をとらなきゃ」

 リュウファはそういうと扉から手を離し、洸野へと振り向いた。そこで見た彼の顔色にギョッとする。

「どどどど・・・どーしたの?」

「何か、悪い予感がする・・・分らないけど、自分の奥の能力ちからがあふれる」

 見ると洸野の周りを囲む緑色のオーラはこれ以上にないほど深みを増していた。

「ええええ・・・どうしよ。ええええっ」

 さすがに慌てた彼はとりあえず、向こうへと通じる円陣の中へと彼を入れた。

 本当はベッドか何かで休ませてやりたいのだが、もうすぐ時が重なり、ほんの短い間だけ、向こうとの交信が可能になる。その時にどうしても彼が必要だった。

 能力ちからあふれそうになっているのなら、それを逆に使わせてもらって向こうとの扉を開ける力に変換えて発散させるのも一つの手だろう。

(あ・・・・・・っ)

 洸野の前に見たことのない森の幻影が見え始めた。

 暗い暗い森・・・獣の咆哮、飛び立つ白い羽。

「ごめんなさい、辛いだろうけど少し使わせて貰うね」

 彼はそういうと緑色の光を放つ彼を扉の前に立たせる。

 見慣れているはずの理の部屋、不可思議な豪奢な扉、場違いな幻影・・・森はどんどんと自分に近づいてくる。

(誰が、襲われている?)

「つぅぁっ」

 叫び声をあげたのは金色の見知らぬ少年。

 そして・・・その傍で剣で獣を追い払おうとしている威の姿・・・。視線を巡らす。

 もう一人は・・・


ガギィンッ


 剣の折れる音がした。

 見ると自分が捜し求める相手の刃が折れていた。彼は短くなって使い物にならなくなった剣を一匹に投げつけると予備の刀を求めて単身で馬の方へと走る。

(理っ・・・!)

 炎の向こうから獣の声が聞こえる。

『カミコロセ』

『ホノオ・ヲ・コエヨウ』

 うなり声が自分の耳には言葉として雪崩なだれ込んでくる。

『オレ・ガ・イク』

『ヒト・ゴトキ・ナゼ・ハムカウ』

 理解わからないが、理の身に危険が迫っているのは確かだった。

 理は炎を越える獣に驚き目を見開く。

『だめだっ!!』

 聞こえるはずのない声を出して、洸野は理と獣の間に踊りこんだ。

 突如現れた緑色の光に獣がひるむ。

『ナゼ・モリ・ガ・ココニ』

 同じ言葉が獣たちの口から次々と出て、やがてリーダー格の獣の鳴き声と共に彼らは森へと帰っていった。

「山下?」

 自分を呼ぶ声に洸野が振り返ると驚いたように理が自分を見ていた。

 やはり驚くよな・・・と思っていると彼の手が自分の頬に触れようと伸ばされた。しかしそれは虚しく空を切った。

『力だけをこっちに送っているって、説明された』

 山下の言葉に、理は「リュウファがいるのか?」と尋ねてくる。どうやら少年が『理の知り合い』だというのは本当らしい。

「えええっ山下?透けてるってことは幽霊か?生霊?」

 威も理の傍にいる洸野の姿に驚いている。

「森の・・・王?主なるせかいの森の王?!」

 金色の青年はやけに興奮したように自分をさして何か言っていた。その後ろにいる柔らかい感じの天使も驚いたようにしている。

『時間がない・・・伝言だけ伝える』

 洸野は後ろから自分に指示を出すリュウファの言葉どおりに口を動かし始めた。

冒頭の部分でやっと漫画でかいた部分が終わりました。

以下はリディア王国物語と同じように展開を思い出しながら普通に打ち込めます。

案外、そのほうが早く話が書けることに気づきました。

重複は時空内での存在が重複しているということと、世界と世界の時が重なるという意味でつけました。

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