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The possible world  作者: テスター
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0話

近未来


認知心理学、人間工学等の様々な分野からのアプローチにより、VR技術を用いた技能学習方法が実用化された世界。


仮想空間であるVR世界に於いて技能学習を行うと、高効率でその技能を習得出来る。

この様な内容の論文が発表されると、世界は一斉にVR技術に目を向け始めた。

そして、様々な問題がありつつも人類はその課題をクリアし、仮想現実による技能学習が一般化され始めた頃、更に新たな論文が発表された。

技能データの脳内インストールによる技能学習法、という論文である。

VR技術が発展していく中で、人は脳のメカニズムを次々と解析していった。

この論文は人の技能学習法の到達地点、技能を直接脳内にインストールし技能を学習させる方法について論じていた。


人々は色めき立った。

自分たちはやりたい事があればその方法を即座に手に入れ、することが出来るのだ、と。

しかし、これには1つの問題があった。

肝心の技能データの取得方法である。

技能データを得る方法は1つだけ。

人間の脳からその技能データを抽出するというものであった。

これの何が問題なのか?

脳内からデータを抽出する際に危険が伴うのだろうか?

そうではない、問題はデータを抽出すると抽出された者からその技能が喪失されてしまうこと。

そして、その抽出されたデータがコピーするたびに劣化していく事である。

だが、それでも好きな技術を極めて容易に習得する事を可能とするこの方法は世界で即座に研究され始めた。


数年後、この技術は確立され世界に広まった。

そして、技能データの市場化が始まったのである。

人々は金で技能を買い、また技能を売って金に換え始めた。

しかし、技能データには限りがあり、データには莫大な値段がついた。

そこで、世界の目は仮想現実での技能学習に向かった。

仮想現実に様々な技能の習得場を用意し、技能を習得し売買を行う。

新しいビジネスの形がそこにあった。

そしてその形は次々に広まっていき、それは当然娯楽にも向かった。


VRMMO。

VR技術が発展し確立されたゲーム体系。

そこに登場した最新にして最高の人気を誇るゲーム。

その名はThe possible world 。

脳内インストール型スキル制を導入したVRMMO。

これは、そんな近未来における少し変わったネトゲを遊ぶ人々の物語である。


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