表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隣の芝生。  作者: 風子
6/9

第6話 悪夢。

「・・・ねえ、もう一緒に暮らさない?ね?」

「・・・・・」

「大好きよ。大事にするから。ね?それとも…どなたかいるのかしら?」

「・・・・・」



(・・・え?俺、ついに捨てられた?)

膝から崩れ落ちる。


「殿下あ?何してんですか?ズボンが汚れまっせ。」

「・・・・・」

「殿下?」

「・・・・・」


フランツが腰が抜けてしまった俺を引きずって部屋に入れた。

「しゃんとしてくださいよお。猫背になってますぜ?」


もう…。ダメだ。



ソフィーアがにこやかに手を取って部屋に俺を招き入れる。


「一緒に夕ご飯を食べようかと思って待っていたのよ?あら、手にインクが付いてるわよ?今、拭いてあげるからね。」


・・・ニンジンが苦手な俺の口に、問答無用でニンジンを突っ込む。

あーん、して!自分も大きな口を開けている。可愛い。ソフィーア。

若草色の瞳が、俺を映している。


「今度のお休みはどこかに行く?ああ。あそこの視察ね。いいわね。行ってみないと解らないこともあるものね。」


・・・ああ、俺たちのデートって、いつも視察だったな。

帰り道は並んで座って、いつも先にソフィーアが眠ってしまう。はちみつ色の髪があごにかかる。すりすりしているうちに、俺も眠ってしまう。


「私、この方と生きていくことにしたんです。うふふっ。」


誰?エーミールって男と?


「さようなら、アレクシス。」


男に肩を抱かれたソフィーア。


パタリ、と窓が閉まる…。



「うああああああああああ!!!!」

「なんすか?殿下?朝っぱらから?」


え?夢?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ