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「思い出模様」中国語バージョン

「思い出模様」中国語バージョン


 Sさんに続いてIさんが素人歌手として登場した。Iさんは中国旅行社を経営していて、私が中国旅行をしている時に知り合った。私は中国を旅行中も、知り合った日本人にカセットテープを配りまくっていた。Iさんは中国語で歌うことを申し出た。Sさんは日本語しか話せなかったが台湾籍だった。Sさんが従妹に頼んで中国語歌詞を作ってもらった。一部手直ししたIさんの訳詩とした。

 Sさんの日本語、Iさんの中国語の入った、新しい「思い出模様」のカセットテープが完成し、フレッシュな気分で配りまくった。


 私の会社が建売をしなくなって、前作の歌手は退社していたが、だんだんと余裕も出来てきた。そこでふたたびスナック巡りをすると、残念な事に8トラックは殆ど役立たずになっていた。レーザーディスク等の映像付に切り替わって行った頃だった。店の人は気の毒そうに応対した後、映像付きの他人の歌を勧めた。悔しい思いをしながら歌手としての対面を取って、かっこよく歌って引き上げた。


 SさんとIさんが2曲目を作ろうと提案し、私は「ランナー」を作詞・作曲し、英語バージョンも作詞した。Iさんは、「私は大阪外大を出ている。英語は第2外国語だ。訳詞は俺に任せろ」と求めるので一部手直しをしたIさんの訳詞とした。こうして日本語Sさん、英語Iさんの歌でレコーディングした。私達は<ランナー>のカセットテープを配りまくり、はがきで宣伝しまくった。しばらくしてテレビに別の<ランナー>が登場した。私の<ランナー>を聴いた事の無い取り巻きの中に同じ歌と思っていた者が多くいたと思う。

 この<ランナー>の完成を待って、レコード会社からレーザーディスクを作る事を提案してきた。

「なあ~んや、そんなこと出来るんならもっと早く言ってよ」



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