表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/69

新曲発表会

新曲発表会


 時間と金を注ぎ込んで作ったレコードだ。<ゆうせん>以外にもレコードを配りまくった。ここまでの総費用は300万円である。本業に利用しない手は無い。不動産のPRに役立てようと、先ずした事は新曲発表会である。

玉姫殿を借りて、玉姫殿の新郎用の貸し服を着て、私と営業部長は客の来るのを待った。取引先と顧客に案内は出したが、社員達は自信を持っていなかったので、人数確認をしなかった。私は100人は来ると言ったのだが、社員達は身内を含めて30人と予想し、食べ物を30人分しか用意しなかった。来客は110人を超えた。

私の挨拶の後、乾杯をした。

「ご自由にお召し上がり下さい」

司会者役の社員が言ったと同時に皆が食べ始めた。

5分でテーブルの上には口に入る物が何も無くなった。

慌てて玉姫殿に追加を頼むと、建物内には飲み物と氷しか置いてないとの事だった。持ち込みお断りなんて聞いていられない。社員に食べ物とおつまみを求めて外に走らせた。


 営業部長は3階の高さから飛行機のタラップの様な階段が下りて来て、新郎の様に格好良くその上から歩いて降りて来て新曲を披露した。その後何曲か持ち歌を歌って発表会は何とか成功裏に納めた。

 私は結婚式、盆踊りに続きこの発表会を経験して、人を集めるのは簡単だと思った。この後毎年1回200~250人を集めてディナーショーを行うようになり、4年目は自費製作映画の上映会を700人位集めて行うことになった。私はこの頃には<素人の映画監督>の内容で10紙の新聞に載っていた。

「なあ~んや、マスコミに載ることも簡単なんや」と思った。

 しかし、既にバブルは弾けつつあり、その影響がひたひたと忍び寄っていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ