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記憶力

記憶力


 高校を出て社会人となった時、初めて記憶力の弱さを痛感しました。私はそれまで記憶するのは苦手で、その分判断力でカバーしていました。クリスマス・イブから始めて、わずか3ヶ月の入試勉強だけで入試に挑み、大学受験に無事合格したので、記憶力の弱さが問題と思っていなかったのです。ところが社会に出てみると毎日憶えて行かないと仕事にならない。私は努力してみたのですが全く覚えられません。学生時代に読んだ「記憶の仕方」の本では「忘れる前に覚え直す」と書いてあったが、現実は「覚え直すまでに忘れる」でした。

 私は夜、学校に行っているので、昼は疲れて頭が寝ていると周りの人が思っていたので、それに話を合わせました。しかし、私は既に落ち零れていました。学校の授業や教科書は、一度完全に忘れても、読み返せば思い出したのと同じ結果になります。実社会は本ではないので読み返せないのです。

 暗いトンネルは大学を卒業しても、職場を変わってもずっと続きました。


 不動産業界に入った頃から灯かりが見えてきました。1年未満で独立してからは、記憶力より判断力、推理力、想像力等がより役に立ちました。その後も経営はハラハラドキドキの連続でしたが、記憶力の悪さは問題になりませんでした。


 私は人を覚えることが苦手でしたが、その代わり他人に覚えてもらえるよう努力しました。覚えて貰っているのに、覚えることが出来ないと大変失礼です。私は年々年賀状を増やしました。最高、3500枚出すまでに至りました。そうすると、それだけ顔が広いと一人一人覚えていられないですね、と思う人が増えました。

<なあ~んや、覚えられなくてもいいんや>と思ったものです。

ところで年賀状の枚数を増やせば、年賀状の内容は変わっていきます。大多数の人に喜んで貰える様にインパクトのある内容が必要です。アピール力にも磨きがかかりました。



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