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高校時代

高校時代


 中学3年の2学期になると、部活は後輩に譲ります。私は漫画家になる為、漫画描きに熱中しました。進学する気はありませんでしたが、落ちこぼれと思われたくなかったので、入試だけは受けて、合格しておきました。

結局進学することになったのは普通科でしたが、今度こそ大学に行く気はなかったので、クラブ活動に専念することにしました。テニス部、美術部、英語部、演劇部に所属しました。当然ながら身体は一つ、同時に出来ません。しかも、どれも文化祭、体育祭に集中するのです。美術部と演劇部は名簿にあるだけです。名簿は見たことがないので、私の名前があったかも不明です。それでも、私は美術部の一員を自覚して、体育祭のポスター等を一手に引き受けました。演劇部の一員を自覚して、英語部の英語劇の演出を担当しました。体育祭ではテニス部の一員を自覚して、400Mを走りました。

3年の2学期になるとクラブ活動は終了します。私は進学する気がないので火が消えてしまいました。今更漫画家志望に戻れないので商業デザイナーを目指し、通信教育に専念しました。


 私の高校進学は1回目の挫折でした。漫画家になる夢が破れた結果です。ところが3年の2学期の終了日に職員室に呼ばれ、働きながら夜、大学に行きなさいと説得されたのです。私は又挫折しました。進学することを受け入れてしまいました。とは言え、12月24日のその日迄試験勉強等したことが有りませんでした。私はそれから必死に試験勉強に専念しながら<なあ~んや、又同じや>と思いました。2度目の挫折を意識したのでした。


1回目の挫折についてもう少し語りたい。

実をいうと私には初恋の人がいました。当然、彼女は進学を選びました。私は家庭の事情で就職すべきと考えていました。しかし、当時進学しないのは頭が悪いからだと言う風潮が有りました。私は彼女にその考えは持って欲しくなくて入学試験を受けたのです。とりあえず合格したのですが、その後がマンガ人生でした。入学案内には<入学式に不参加の場合は入学を辞退するものとみなす>の様な事が書かれていました。私は<なあ~んや、入学式に行かないだけで良いんや>と思ったのです。

次に私の取った行動は<漫画を描く>でした。進学を止めて就職をすると決めていたのですが、私には就職をするイコール漫画家になるでした。しかしどうすれば漫画家になれるかは分かりませんでした。私には<漫画家としての実力をつける>しか思い浮かびませんでした。私が毎日必死にマンガを描いている時に、高校と、中学の先生が進学の説得の為に私のおんぼろ家に日参をするようになったのです。私にも、母にも反論の余地はありませんでした。私はその時おぼろげに<なあ~んや、マンガ人生の始まりだな>と思ったものです。結局進学しましたが、クラスが違いその後彼女と会うことはありませんでした。



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