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無口系ヒロインに転生した俺、愛情を求む  作者: 5円
一章 幼少期
9/9

8話 誘拐とジーク 4

「俺のエルに何してくれてんだ!!」

壁を蹴破る音ともに姿を現したのはジークだった。

「ジーク……!」

「俺以外にも来てるさ。さぁお前らエルを返してもらおうか?」

「お前、こいつが人質だということを忘れたのか?いつでも俺らはこいつを殺せるんだぞ?」

「お前みたいな雑魚にエルがやられるわけ無いだろ。だろ?エルさんよ」

そうだ……私は前世の俺みたいに非力じゃない。小さい頃から練習してきた魔法があるじゃないか。

「……ふふ……余裕……!」

「なっ、この餓鬼!」

「『アイスランス』!」

「なっ!これは中級水魔法の中でも最も難易度が高いとされている……」

「……いけ……」

「ぐはっ……!」

私を拘束していた男の右肩に突き刺さった氷の槍は周りを凍らしていく。

「『エアカッター』」

拘束具を初級風魔法で破壊し、脱がされた服を着る。

そのままジークの元まで創造魔法『転移』で逃げる。

「エル、まだいけるか?」

「……余裕……」

「右側頼んだぜ」

「了解……」

ジークは手に持った剣に無属性中級魔法『ブレイク』を付与して破壊性を増し、次々とテロリストを戦闘不能にしていく。

「私も負けない……」

私は7属性+創造魔法でテロリスト達をなぎ倒していく。

「調子に乗るなよ餓鬼共が!」

テロリストのボスらしき男が私達に中級火炎魔法『フレイム』を使ってくる。

「エル!」

「任せて……『ウォーター』」

俺は魔法に通常より多くの魔力を込め、男の魔法を相殺する。

「何!」

「これで終わりだ!」

ジークが男の腹を十字に切り裂き、そこに私が風派生魔法『サンダー』を撃ち込む。

「ぐぼはっ!」

「さぁ、観念しろ!」

「や……やなこった。どうせ死ぬならお前らも道連れだ」

男は隠し持ったボタンを取り出し……

「エル!」

ドーン!!!

私は咄嗟にガードができずに爆破に巻き込まれた……。

「っ……」

だが、思ったより衝撃が来なかったことに気付き、目を開くと……

「ジーク!」

ジークが血だらけになりながら私をかばっている様子が目に写った。

「エ……ル……良かった……無事……」

そこでジークが倒れてしまった。

「ジーク……!」

まだ私は治癒魔法が使えない。どうしたら……。

「エル様!中で爆発が起きたようですが大丈夫ですか!」

サーラが来てくれた。ジークが呼んでいたんだろう。

「サーラ……!ジークが……」

「これは……わかりました。すぐに救護班を呼んできます。

サーラが飛び出して行き、私はジークの出血を自分の服で止めながら自分の不甲斐なさにつくずく嫌気が差していた……。


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[一言] ジーク、退場か。
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