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天の使い~vol.Ⅱ~

緑たちと天使たちの戦いの火蓋は切っておとされた。

天使たちは宙に浮かんだまま簡単には降りてはこなかった。


エリオットは特殊な能力で、その手に光る槍を出現させた。

それはまるで緑の直毘刀のようであった。

だが次の瞬間、それは輝きを失い、そこには実在する槍へと変貌を遂げた槍が姿を現していた。


「ほう、流石は黄金世代の生き残りだな。力を安定させて武器を実在するものの様に変えるとは。そちらの坊やとは大違いだ。」


天使の挑発に緑は内心焦っていた。


「緑君、気にするな。奴等の思う壺だぞ。」


エリオットの一言で緑は、緊張感を緩めることなく刀を構えた。


「それでは、いくぞ!」


天使の一人の号令で八体の天使は、一斉に空から二人へと急降下して襲いかかった。


その攻撃をエリオットと緑は何とか捌きながら持ちこたえた。

しかし、天使たちは攻撃を加えては空高く舞い上がった。


「これじゃあまともに戦えない。エリオットさん。」


緑はエリオットに何か打開策を望んだ。


「確かにこれでは埒があかないな。緑君は少し踏ん張っていてくれ。」


エリオットはそう言ってから、槍を構えた。


「ステアーズ・グラス。」


するとエリオットは突然、宙へと駆け上がり始めた。


緑の目には本当に空へと駆け上がっているように見えたが、そうではなかった。


「面白いじゃないか。ガラスの階段といったところか。それで我らの高みまで上ってこようというつもりか。」


緑は目を凝らしてみたが、どうしても階段を確認することが出来なかった。


「アイディアとしては良いが、これならどうだ?」


天使の一人が、そう言うと別の天使がそれを察したようにガラスの階段の根本を叩き割った。

すると途中まで上っていたエリオットは足場を無くし、地面へと落下した。

着地は問題なく、まるで猫のように地面へと降り立った。


「数が多い上に、我らの手が届かない。やはり奴等の攻撃のタイミングに合わせて迎え撃つしかないのか。」


緑も四方八方から襲いかかってくる天使たちに、きりきり舞いさせられていた。


「エ、エリオットさん。そろそろやばいです。何か良い策はないんですか。」


エリオットは唇を噛みしめた。

その表情から、この現状を打破するほどの策は無いのだと、緑は悟った。


「どうした、黄金の世代の生き残りよ。貴様の力はそんなものではなかろう。我は貴様のことをよく覚えている。昔はもっと強かっではないか。遠慮でもしているのか、クククッ。」


緑は、ふと前に聞いた事を思い出した。

確か、エリオットは避難所にあの声の影響が出ないようにするため、結界を張り続けているのだと。

それに力を使い、本来の力が使えないのではないかと考えた。


「ならば、俺がどうにかするしかない。」








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