前へ目次 次へ 8/14 まるさん-1:眼差し(1) 第八話「まるさん-1:眼差し(1) 神無月水月は狂う。いつまでもどこまでも、嘆く。――水を絶やした自らの神に。 義妹(いもうと)が冷ややかな目で見ている。そんな気がした水月はついに限界を超えてしまった。「私の水をどこにやった」と当り散らす義姉(あね)に抵抗することもなく、義妹(いもうと)は殴られ続けた。私の神の清らかな水は、神無月の名の下に、出雲へと奪われてしまった、と。名前とともに、心さえも変わってしまった水月を、引き止める術は――義妹(いもうと)の中に。