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まるよん-1:癒しの雨

 第十一話「まるよん-1:癒しの雨」

 冷静さを取り戻した水月の頬は涙に濡れていた。四つ年下の義妹(いもうと)の涙に。

 気が付くと、義妹(いもうと)の身体は痣だらけになっていた。自分がつけた痣だ。見ると、自分の拳も血に濡れている。自分の血か、義妹(いもうと)の血か、分からなかった。義妹(いもうと)の服も血で真っ赤になっていた。彼女の血なのか、自分の血なのか、分からなかった。ただ、自分の顔のすぐ近くですすり泣く声が聞こえる。ほかならぬ義妹(いもうと)の声だ。その涙は、義妹(いもうと)の頬を伝って自分の頬を濡らす。乾いた自分の心を癒す――神の水に思えた。

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