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一人ぼっちの魔法使い  作者: mikibo
第一章 仲間
5/5

談話の後はお引越し

談話室を出た後、なぜか僕たちはカフェにいた。

なぜかっていうほどのことではないが、時間が余ったから外出許可を取って外に出たのだ。

現在の話の内容は自分たちの住居についてだ。



「アトの部屋はどうするの?」


僕たちには寮があるが、転校生はどういう風になるのだろうか?


「わからん、普通の一人部屋だと思うぞ」

「王族だと近衛兵とかが要るんじゃないのか?」

「それだったら、ゼプトがいれば安心なのにね」


ヨタが自分のことではないが自信満々に言う。

まぁ、僕もそう思う。



ゼプトがふと思い出したように口を開く。


「そういえば、俺たちは生徒会の役員だから、5人で暮らすのも可能だぞ。役員専用の泊まる所があるからな。今年、役員になってから結構、忙しかったからな忘れていた」

「私は反対。理由は言わないけど」

「僕は面倒だな」


しかし、テトラとヨタは反対のようだ。

ちなみに僕は賛成だ。人数が多いと楽しいしね。


「私は一人でも、大丈夫だぞ」

「甘いな、テトラとヨタよ。よく聴け。利点は5つある。まず一つ目。朝ごはんを寮の食堂で食べる必要がない。二つ目、少々の改造には目をつぶってくれる、工房を作るのも大丈夫だ。三つ目、ノナンのご飯を食べれる可能性があがる。四つ目、生徒会役員として暮らさせれば、アトが連れて行かれない。最後に、広い、なんたって家だからな、本も置けるぞ」


ゼプトの言葉を頭の中で反芻して気になった事があった。


「三つ目って僕にとってはデメリットじゃないのか?」

「ほかの4人が得するから、問題ないぞ。なっ?」

「うん」


さっき反対していたテトラが、乗り気になっている。

改造できる上に、大量の本を置けると聞いてからのヨタの目の輝きも違う。

って言うか僕がご飯が作るのはおいといても改造ってだいじょうぶなの?

僕たち犯罪者認定されないよね?


「……まぁ、いいや。で、いつから使えるの?」

「いつからでも問題ないぞ」

「じゃあ、早速使いましょ」



…………………。



僕たちは目的地にいた。

ヨタは本を持ってくるとかで、寮に行った。

僕たちの目的地があったのは、学校の北側に寮棟が存在するのだが、その逆の南に行ったところである。


そして、ついたときに思ったこと、それは、家と呼ぶには………


「広すぎると思うんだけど」

「あぁ、俺もそう思う」


ゼプトの同意を得て、見上げる・・・・先にあるのは、お屋敷だった。

外壁はレンガ造りの2階建てだ。


「こういうのって、お決まりのパターンで……」


と、中身がお化け屋敷よぼろぼろの廃墟のようになっていることを想像しながらドアを開ける。


「…………………」


声でないよ。


「すごいな。放置していたと聞いていたがほこりひとつないぞ」


テーブルを指で人なでしたアトも驚いているようだ。


「って言うか、アトはこういう家に住んでいたんじゃないのか?」

「わたしか?あぁ、確かにそうだな」

「おいおい、忘れたんかい」


ゼプトの突っ込みが決まったが、

ダメージはないようだ。


「誰かいないのかな?」

「……そうかその可能性もあったのか」


テトラの言葉に気づかされる。


「私がおります」

「だ、誰よ」


突然の声に驚くテトラ。

お化けの系統のものは苦手だ。

さっきも、ドアを開けるときに俺の手をずっと握っていた。


しかし、現れたのはメイドさん。


「私は自律思考型ユニットP-158です」

「えっと?人間じゃない?」


僕の質問にすぐに答えてくれる。


「肯定。私は人工知能を搭載した、いわばアンドロイドです。皆様の留守の間の警備と掃除などの一般家事を任されております」

「大体、家事は自分で出来るから、警護だけでもい……くない?」

「家事は俺できないぞ」

「ゼプト自慢げにいてもだめよ」

「そういうテトラはどうなんだ?」


と、勝ち誇ったように言うテトラに反撃をする。


「もちろん出来ないわよ。ノナンがいつもやってくれるしね」

「………」


もしかして、僕って甘すぎるのかな?

衣服も洗う必要はないとはいえ、なんとなく気になる性分でついつい洗ってしまうのだ。

衣服は脱ぐときに原子レベルまで分解されて、再構築されるのだが、それでも僕は気になるので、自分で洗濯をしている。


「それも自慢にはならないと思うぞ」


冷静に突っ込みを入れるアトに


「じゃあ、そういうアトはどうなのよ?」


と、テトラは聞く。


「うん?何も出来ないが?」

「開き直りましたね。というわけで、ノナン。家事できないから、お願い」

「将来、嫁に行くときとか困ると思うけどな」

「……私はノナンと………」


声が小さくて聞き取れない。


「ん?僕がどうしたって?」

「だ、大丈夫よ。そ、そのときになれば私だって、絶対、きっと、多分出来るから」

「どんどん下がっていないか?まぁ、いいか。それよりも顔赤いが大丈夫か?」


と、僕が手を額に当てるとテトラがびくっとなって真っ赤になっていく。


「おいおい、テトラが恥ずかしがっているのに気づかないのか?」

「でも、今朝だっていきなり裸見せるくらいなんだから、いまさらって感じはするけどね」


朝の光景を思い出しながらゼプトの言葉に返答する。


「がんばってるな、テトラも。そして、がんばれよ、ノナン」

「私も心から応援してますから」


なんかアトとゼプトだけで意思疎通をしているのだけど?


「何をがんばるの?痛い!何で急にたたくの?」


テトラに思いっきり殴られた(叩かれたのではない)。

痛い……。


「知らない」


ガチャ!


「お待たせしたね」


入ってきたのはヨタ、一見手ぶらに見えるがPMDの容量はいっぱいだろう。

部屋に本を入れすぎて、同室のゼプトに文句を言われたほどだ。

その上、これが全てではないだろう。

まだ、推測だけど半分も越えていないのではないだろうか?


「どれだけ入れてきたんだ?」

僕たち・・・の部屋にあるのは、半分くらいね」


そう、ヨタの本は自室だけには収まらず、となりの部屋も(勝手に)使わせてもらっているのだ。


さてと、引越しを始めますか。

ちなみにテトラの転移魔法は、無機物か有機物かに分かれているため、本を大量に運ぶことはできないのだ。

前者の有機物つまりヨタを中心にすると、本の重量に限界があって、後者の無機物つまり本を中心にすると、ヨタが転送できず、本が駄目になるとかで却下され……あれ?


「テトラで、僕たちが飛んでPMDに全部入れて持って帰ってくるんじゃだめなの?」

「………あっ」

「その手があったな」

「さすがノナンだね」

「そんな器用な転移ができるのか?」


テトラ、ゼプト、ヨタ、アトの順に声を上げる。


「まぁ、テトラだからね」

「テトラだしな」

「テトラだもん」

「……そういうものなのか?」


今度は僕、ゼプト、ヨタ、最後がもちろんアトである。


「アトは待っといてくれる?」

「あぁ、わかった。お茶でも作って飲んでおこう」

「……家壊さないでね」

「誰がするか!そんなこと。私だって、絶対、きっと、多分、おそらく、運がよければできるからな!」


「…………………………」


気まずい沈黙が流れる。


「確率低いよ。それは、やめて。メイドさん、お願いできる?」

「私のことでしょうか?私は自律思考型ユニットP-158です」


名前が呼びにくいので、メイドさんと呼んでしまったが。


「……名前ピコさんでいい?」

「かしこまりました」

「ピコさん、お茶をアトにお願い」

そういって、テトラに目配せする。


「行くよ。超級魔術『集団転送』!」


部屋に飛ぶ。


部屋を見渡して、テトラに話しかける。


「でもさ、僕たちってほとんど荷物無いよね」


料理器具と掃除道具などの日用品と机とその上にある教科書と本ぐらいしかない。


「そうだね。私ってこんなに持ってるもの物すくなかったんだね」


テトラですら、人形が二つほどあるだけでそれ以外は全く置いていない。


多分、ゼプトとヨタは大変だろう。

ゼプトは武具とよく分からない秘伝書などが、ヨタは自室に収まりきらない書物が。


さて、手伝いに行きますか。


僕たちが空いているエレベーターでゼプト達の部屋まで降りる。

案の定、すごいことになっていた。

ドアからものがあふれ出して、廊下にまで散らばっている。


「大丈夫か?」


中を覗き込みながら聞く。


「見ての通りだよ」

「そうだね。テトラ手伝うよ」

「うん」


テトラも手際よく、本を分類してヨタがそれをPMDに入れていく。

僕はゼプトの武器を分類していく。

刀、クレイモア、レイピア、サーベル、鎌、ハンドアックス、トマホーク、クラブ、弓なんでもありだった。

手入れの用具もそれぞれ違う。



なんだかんだで一時間が過ぎた。

日が少しずつ傾いている姿が見える。

ふぅ、全部終わった。


「みんな、お茶にしよう」

「じゃあ、超級魔術『集団転送』!」



屋敷に戻ったら、アトが倒れていた。

横にカップが転がっていて、机に紅茶がこぼれている。

そして、その机の周りをぐるぐるとピコさんが回っている。


「これはどういうことだ?」

「アトさん、息して……」


テトラがアトの口に手を当てていう。


「それどういうこと?」

「……るよ」

「してるんかい!っていうか微妙なところで言葉切らないでよ。死んだかと思ったじゃないか」


突っ込みキャラなのは僕のさがなのだろうか?


「さみしい、孤独だったおっしゃっていたので、夢の国へ誘ってみたのですが、お気に召さなかったようですね」

「使ったのは?」


睡眠薬の症状に見えるし、特には気にしていないが。


「ストラカラブルの根です」


………………。


「あれって危険毒物指定されていたんじゃなかったけ?」


記憶を探りながらヨタに聞く。


「今から17年前に制定された『危険薬物取締法』でね」

「ストラカラブル。全長30cm。その根をひいて粉にしたものが薬物となっている。0.5gの摂取は軽い意識喪失、1gの摂取は昏睡状態となり、それ以上の接種は、植物人間となる可能性が高い。毒性が高い反面麻酔としての効果は高く、医療では高い評価を得ているわね」


ウィンドウ形態のPMDを見ながらテトラが言う。


「そんなもの使うなよ」

「うん、僕もそう思う」


ゼプトの突っ込みに同意する。


「じゃあ、僕は常識の方のプログラムを形成するから、テトラはハッキングの方を始めて」


と、さっき出した本を片付けないままに、部屋に入っていく。


「じゃあ、ピコさん。横になって頂戴。不快感もあるだろうけど」

「かしこまりました。待機ウェイトモード」


目を閉じて横になり動かなくなる。


「PMD、画面スクリーンモード起動。マルチウィンドウ、情報出力画面枚数…無制限。対象をスキャン。……完了。対象に強制アクセスを開始。音声入力解除。キーボード展開」


手元にキーボードが現れる。

今朝と同じ光景だ。

だが、少し違うところがあった。

テトラの周りで、たくさんの画面が現れ、消え、また現れるを繰り返している。


「さすがにそこら辺のセキュリティとはわけが違うわね」


と、つぶやきながらテトラの操作速度が上がっていく。



さて、お茶でも作りますか。


「ゼプト、ここに薬があるから適当に作っといて」

「適当にって、お前な。クッキーにはレーズン入れろよ」

「わかったよ」


と、厨房に入る。


「なぜ、厨房? 五人なのにこんなに必要ないでしょ。って、うわっ!」


どうやら、ピコさんにも片付けるという常識はあったらしい。

だが、洗剤の量の加減という常識はなかったらしい。

目の前にある流しは泡でいっぱいだ。


それを片付けてから、冷蔵庫を開く。


「賞味期限は…っと。うん、大丈夫みたいだね」


牛乳や卵とゼプトの好きなレーズン、小麦粉などを用意していく。


一時間後、クッキーが焼けてから気づいた。

夕ご飯を作らなければならないのでは、と。


煮込み料理は今から作ると時間がかかる。

焼くのにも時間がかかる。


そこで、パンと野菜を出して、卵をゆでる。

マヨネーズを用意して、パンを薄く切る。

ゆで卵をつぶして、マヨネーズに混ぜ、最後に胡椒をかける。

ハムも持ってきて、野菜と一緒にパンにはさむ。


よし、時間がなかったのでこんなものしかできなかったけど、まぁいいよね。


皿の上にたくさんのサンドイッチを乗せて、持って行く。

どうやらアトは起きたらしい。

まだ、頭は寝ているらしく、目の焦点が少しずれている。


「みんな、お茶の前の夕ご飯だよ」

「できたぞ」

「こっちも終わったわ」


どうやら、テトラのハッキングもヨタのプログラミングも終わったらしい。


「じゃあ、導入インストールと」


キーボードを叩く。

と、メーターが現れる。


「多分、明日までかかると思うわ。ヨタ、何を入れたの?」

「礼儀作法、倫理、常識と本の整理方法、武器の手入れかな」

「じゃあ、食べましょうか」

「そうだな」


「ふわぁ~。あのお茶はいったいなんだったのだ?」


アトもどうやら目が覚めたらしい。


「間違って睡眠薬が入ったんだってさ」

「あぁ、そうか」


前言撤回、どうやらまだ寝てるらしい。


「睡眠薬が間違って入るわけあるか!」


とか言うと思ったんだけどな。


「ご飯だよ。手抜きだけどね」

「ありがとう。いただきます」

「そうだな。俺たちも食べるか。いただきます」

「「「いただきます」」」


多いかなと思っていた山積みのサンドイッチ。


しかし、数分後には跡形もなかった。


「「「「ごちそうさまでした」」」」


「お粗末さまでした」


さて、と。

「アトってどれくらいの知識がある?」

「どれくらいって言われてもなぁ?」

「問題!第一問」

「テェレン~♪」


僕の乗りにゼプトが乗ってくる。


「世界の七大国といえば…「何だ、私を馬鹿にしているのか?大陸、メスティエルに位置する、この国、ラスガダス。この国と同盟を結んでいる東の国、スクリア。工芸技術の提携をしている北の国、ベルクルード。西のサラド海の向こうの大陸スクワイヤに位置するわが国との敵対国、クドリア。その北にある国、エストランサ。クドリアの西にある、スベハヌス。そして、サラド海の南の大陸エベラルシェに位置する中立国、イグノラシアの7つ」…ですが。…「ちょっと待て!ここまで言わしといて、それはないだろ?」

…何?問題は終わっていないよ」


アトっていじると面白いかも。


「メスティエルの同盟国とスクワイヤの連合国が戦った戦争の名前は…「サラド大戦」…ですが。…「またか」…それは今、世界暦3297年から何年前に行われたでしょうか?」

これで終わりということに気づいたようで、アトが考え始める。

「少し待ってくれ。……124年前だ」

「正解」


「第二問」

「テェテェン~♪」


音楽が少し変わった気がする。


「世界において通貨はすべて電子化され、PMDで買い物をすることができるようになりましたが。その単位は…「ルラ」…ですが。アト、僕そんな簡単な問題出すつもりないんだけど。続けるよ。そのルラで買えないものは、店にはあるでしょうか?」

「ある。ギルドにある店は、ギルドの仕事のランクに応じて達成したときにもらえるルラとは別のGPギルドポイント、でのみ売買が可能であり、そのギルドにしかないものもある。また、その仕事のランクはGが1GP、Fが2GP、Eが3GP、Dが4GP、Cが5GP、Bが20GP、Aが100GP、Sが500GPとなっている。だが、高ポイントのSランクの仕事が入ることはまずない」

「正解」


「第三問」

「テェテェン~♪」


もう、ネタが切れたみたいだ。


「僕らの討伐するような魔獣は、サラド大戦によって生まれたサラド海の北の空に浮かぶ要塞から生まれてくる。…「人工知能を持たせたクドリアの兵器のことよね」…そう、それが暴走したために要塞から魔獣が転送されているとクドリアは言っている。けど、実際は違う。「…!違うのか?」これはもっと上、別の星から送られてきているらしい。実際にあの要塞に入っけど、魔獣たちは一匹もいなかったよ。その中にいた、アンドロイドにも聞いたから確かだよ。…「難攻不落といわれ製作者たちですら介入できないプログラムにどうやって?」…テトラとヨタがいたから簡単だったよ」

「あの程度だったら、ヨタの力を借りるまでもないんだけどね」

「僕もテトラの手を煩わせる必要もないものだと思ったけどね」


この二人がタッグを組めば無敵だと思うよ。

本当に。


「あれっ?問題じゃなくなってるよ。じゃあ…「その星のほうも気になるんだが?」…その星の名前は、月だよ。空にあるあれ。「なるほどなるほど。…じゃ、ない!なぜそのことを国に言わない」…混乱するし、意見としてまず潰されるからね。余計なことを言って狙われたくないしね」

「そうだな。わが国もマシとは言え、現在でも貴族が腐敗しているのだから、権力に執着するものがこういった変革を起こしうるものを潰すのも自明の理だからな」


「気を取り直して、第四問」

「……もう、無理だ」


完全にネタ切れですね。


「この国は知識で有名な国ですが、ほかの六大国はそれぞれ何で有名でしょうか?」

「ベルクルードとエストランサは工芸。スクリアは植物の栽培や動物の飼育。クドリアは武術と砂漠。スベハヌスは水の都市。イグノラシアは山岳観光で有名だった気がする」

「正解。そろそろ、お茶にしようか。ゼプトの好きなクッキーも焼いたしね」


と、厨房に入り紅茶などの用意をとりにいく。


「さて、これを食べたら、とりあえず今日は解散。自分の部屋は決めた?」

「うん」


さっき、みんなあれだけ食べたというのに、あっという間に平らげていく。


とりあえず、間取りはこんな感じだ。

一階に食堂と応接間と改造部屋、談話室、厨房、物置、ピコの部屋。

中央に階段があり、そこを上ると二階の南側に東から僕、テトラ、アト、ゼプト、ヨタの順になっている。


ちなみに北側の5つの部屋はすごいことになっていた。

ひとつはドアだらけの部屋。

部屋の上には古代語で行き先が書いてあり、どうやらこれで行きたいところにいけるらしい。

その隣が訓練所。

なんかよくわからないいろいろな設備があった。

その隣が書庫。

ヨタが大喜びするほどの禁書の山。

お菓子のレシピもたくさんあった。

その隣が宝物庫。

よくわからない薬やら素材やらがたくさんあった。

そして、宝珠も。

それらをポケットに入れる。


最後の部屋は


ガチャガチャ!


「開かないね」

「まぁいいだろ。そのうち、調べればいいだろ」


それぞれ自分の部屋に入っていく。

机と一人で寝るには広すぎるベッドが置かれている。


「これ五人で寝れるだろ」


突っ込んだ後、部屋にあった洗面所でシャワーを浴びてから机に向かい。

さっき見つけた宝珠を置く。


「ミストルティン」

「あぁ、近づけろ」


何をという言葉はない。


- 目覚めよ 我が同胞 -


- その名は 光炎こうえん刀剣とうけんレヴァンティン -


宝珠が輝きを増していく。


「おぉ、我が同胞。風水ふうすい弓矢きゅうしミストルティン」

「かれこれ500年も会っていない。積もる話もあるから……」


ガチャ!

急に宝珠の輝きが消える。

扉のほうに目をやって聞く。


「どうしたの?テトラ?」

「眠れないの」


先は読める読めるのだが……。


「寝るまで一緒にいようか?」

「嫌。一緒に寝る」

「アトだったら、女の子だしそっちの方が…「ノナンが良い」…困ったな」


眠ってから運べばいいか。

これは大きな誤りであることを僕はまだ知らなかった。


どうしよう。

テトラは目を閉じている。

運べばいいのだけど。

問題は、僕に後ろから抱きついたままなのだ。

これでは、動きようがない。

間違いなく起こしてしまう。


女の子特有の柔らかい感じとシャンプーのにおいを感じる。

どうしたものか。


PMDを使ってゼプトたちを呼べば良いということに気づいたが、PMDはアラームを寝ぼけて消さないように遠くに置いてある。


まぁ、いいか。


「僕も寝よう」


眠りにつく。


 ~SIDE 寝たふり少女~


その後、静かなはずの部屋に言葉が生まれる。


「どうしよう。私、眠れない」


緊張しすぎた少女の結末であった。


~ SIDE OUT ~








出ました神話に出てくる武具の出典は色々と怪しいです


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