霧月
君は月を運ぶひと
なにも見えない夜に
満たされた明るさを届けるひと
君は孤独かい?
街は霧に包まれ
胸の奥に秘める幾つもの満月は
ぼやけて ふやけて
騒がしい言葉の影に
欠けていく光り
君は月の形を知る
その手のひらで
失った弧を描き
失意の偽りを丸にして
満点を与えることが出来るひと
君は言葉で波風をたて
霧を晴らすことの出来るひと
君は それを悲しむかい?
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読んでくださりありがとうございました。