一話 転生!
「ここは?」
私はどこを見ても真っ暗でどうすれば良いか分からず手当たり次第彷徨い続けた。まるで一億年ボタンの中に放り込まれたようだ。
「すいません。お待たせしました」
と言うと真っ暗な上の方から天使みたいな人が降りて来た。
「私は女神ルーナと申します。あなたは佐倉望さんですね。この度は大変申し訳ございませんでした。私達の手違いであなたを事故に巻き込んでしまいました」
そうか私死んだのか。意外と落ち着いているな。でもなんで死んだのか聞いているのと、私は友達と話しながら帰っている時にトラックに轢かれてしまったらしい。それはもう体はぺちゃんこですごかったらしい。因みに私は容姿も良く体も良く自分の生活は満足していたのだが残念だ。
「私はこれからどうなるのですか?」
「生まれ変わるかそれとも転生という事もあります。どちらにしても今回はこちらの手違いなので、あなたの好きなようにしても構いません。転生するならどんな能力でも差し上げます。」
「今どんな能力でも良いって言ったよね。転生にします!容姿とか記憶とかはどうなるのですか?」
「それは全てあなたと思うがままです。もちろん年齢も容姿もそのままで行けますよ!ただスキルは5個選ぶことが出来るよ!そのうち一個は最強スキルも選べるし。転移状況も一つだけ選べるますよ」
私は悩んだ。年齢や容姿は問題ない。正直言って生前は頭も良くて告白もとてもされてお金持ちだったから。しかしやっぱりきちんとしないといけないのはきつかった。今はスキルを悩んだ。でも一つのスキルに目が入った。
「複写?なんだこのスキル?」
「このスキルは見たもの全てのスキル習得出来るというスキルなんだよ。このスキルを見つけるとはなかなかやりますね。
大体の人は上のスキルを見たら名前はかっこいいから選ぶのですけど、本当は下まで行けばそういう強いスキルが眠っているのにです」
「女神様はどうして言わないのですか?」
「確認は転生する上で一番大切なのでね」
「分かりました。これにします。あと四つの代わりに聞いてもらいたい事あるのですけどいいですか?」
キョトンとした女神様に、
「もう一人転生の仲間が欲しいです。私と気が合いそうな」
「なるほど。分かりました、でしたら私と一緒に行きましょう!私は休暇が1万年残っているので行けます!」
「女神様もスキルとかあるのですか?」
「私は全ての属性を使えるようになってますので。あなたはそっちに行ったら全て複写してスキルを効率良く稼げます」
私は嬉しい誤算だったがそれはありがたい。一つだけのスキルじゃどうにもならないからね。私はそれを了承して二人で転生を果たした。
とある道で転生したがそこは草原が広がっており目の前には街がある。二人でその街に訪れて一旦この世界の常識を女神様に聞いておくことにきた。
「まずこの世界には五つの属性があり、火、水、光、風、石属性がありこれが基本です。でもほんのたまに珍しい属性があります。私も勿論あります。私は神、闇属性があります。望は無という属性があります。この世界にはあなたしか居ません。なぜならあなたのスキルはそういう属性になっているからです。」
「じゃあ私は基本属性も使えないのーー?」
「そんな事はありません。どうせならこの世の珍しい全ての属性も使えます。だから私の属性の技も使えますよ」
良かった〜と安堵していた。じゃあ私本当に最強スキルゲットじゃん!やったね〜!
「女神様早速冒険者ギルドに行きましょうよ〜」
「女神様ではなくルーと呼んでください。あともう一つは絶対に属性を信頼できる人以外に話さないことです。なぜなら個人情報を明かすのと同じくらい重要だからです」
「なるほどね。分かったよ。じゃあ早速行こうよー」
「分かりましたよ。望は生前は完璧みたいな人だと思っていましたが、気を張っていただけみたいですね」
私は当たり前だろみたいな顔をして、街中を見ていくのであった。街には畑に、鍛冶屋、防具屋、商店、祭りの出店みたいなど様々な店があった。日本だったら結構アウトなお店もあるけど、この街では普通みたいだ。すると目に止まる光景があった。
「ルー、あれはなんで首に拘束具みたいなのがついてるの?しかもあの子耳も生えてるし」
と言うとルーはとても困ったようで答えだらそうに、
「あれは奴隷ですね。この世界は奴隷という身分があります。でも奴隷になるのはよっぽど変な事をするか、それともその道具によって奴隷になる人もいるんだよ。あの子は多分捕まって連れて行かれるよ。でもこの世界では普通のことだから慣れてね」
「うん。でも可哀想だね」
ああいう子が一人でも減ると良いなと思った。
冒険者ギルドに着いた。中々の大きな物件で中に入るとみんなワイワイしていて、私でもすぐに溶け込めそうな雰囲気だなと思い、受付に向かった。
「すいません。冒険者登録したいのですけど」
「はいはーい。この紙に名前と年齢、使う武器など等々書いてくださいね!あっ!失礼しました。私の名前はフィルと申します」
「よろしくお願いします」
と私が言うと、ルーと私が紙に記入をした。望と年齢はそのままだから20歳と言うことを書いて、使う武器は杖と書いた。ルーも20歳と書いていた。絶対に嘘だなと思いながらも顔に出したら殺されそうだから顔には出さなかった。
「ルーさんと望さんですね。分かりました。では冒険者ギルドの説明をしますね。まずランクがあります。一から十までがあり、十が最高ランクです。ランク昇格は色々あります。依頼の達成量がほとんど基本です。例外もありますが依頼を達成すると報酬が出ます。あとは、依頼もランクづけがあるので、それ以上のものは受けられません。ご了承ください。以上がギルドとして説明ですね。他に質問ありますか」
と聞いて来たから返そうとすると、ルーが
「ありません。早速私たちがうけられる依頼はありますか?」
「でしたら、スライム三体討伐、薬材の調達などありますが、どうしますか?」
来たー!異世界転生といったらやっぱりスライムでしょ!めちゃくちゃワクワクするな!私はスライムの方に手をとって、
「スライム討伐します!ルーも良いよね?」
「はい。これを受けます」
「分かりました。じゃあいってらしゃい!」
フィルは元気よく手を振ってくれるので振り返した。やばい早く倒したいなぁ。コピーも使ってみたいし。と思いながらスライムの場所に行くのであった。