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『M-3』
多摩西署では所用を終えた上村が装備課内に帰ってきた。
直ぐ様、課員の男が上村に声を掛け、
「上村さん、書類、頂けますか?」
「書類!? 何の事です?」
「拳銃携帯許可の書類ですよ」
「拳銃携帯許可?」
「平井刑事に出した拳銃携帯許可ですよ」と課員の男が少しじれったそうに言って、更に、
「上村さんの急ぎの指示で、書類は上村さんが持ってるからって」
「……はい、はい。ごめん、ごめん。うっかり忘れてました。もう少し、時間を貰えますか?」
と漸く上村も合点がいった様子でそう答えた。
「しっかりして下さいよ」と課員の男が行く。
「……その前にちょっとトイレ」と上村も慌てて部屋を後にするのであった。




