サニーの心の葛藤
「私さあ、マヤ以外、友達いないんだよね…
マヤはいっつも沢山の友達に囲まれていて羨ましいよ。
マヤには私の気持ちなんてわかるはずないよ…
マヤは孤独を感じたことなんてないでしょう?」
こんな風に、本心がスラスラと口から出ていけばよかったのかもしれない。
ぶつかって、ちゃんと気持ちを伝え合った方がよかったのかもしれない。
もう…どうしていいかわからないよ…。
帰り道で後悔と苛立ちとがせめぎ合って心がパンクしそうだった。
マヤの好意は嘘なんじゃないかと思えてきた。
マヤはきっと私に同情しているんだ。
この時の私は、大親友であり、恋人でもあるはずのマヤのことすら信じられなくなってしまった。
そんな最悪なときでも朝は容赦なくやってくる。
心の靄は晴れないままだ。
なんだか胸のあたりが鉛のように重かった。
私はマヤに会わないように時間をずらして登校した。
どうしていいかわからないから、マヤを避けることしかできなかった。
私は馬鹿だ。
私もマヤも本当はこうなることなんて望んでいない。
それでも私はただ呆然と教室の席に座ることしかできなかった。
この日の授業は何一つ頭に入ってこなかった。