仲直りとモヤモヤ
「サニー!会いたかった!」
マヤはそう言うと、堰を切ったかのように泣き出した。
「サニー。この間はごめんね。」
「なんで、マヤが謝るのよ!謝るのは私の方。マヤ、ごめんね。
マヤは、私を心配してくれたのに…。マヤ…。私、マヤのこと好きだよ。」
マヤの涙を見たら、ポロポロと言葉が口から出てきた。
気づくと、「好き」と言う言葉が出ていた。
マヤはニコリと微笑んで、
「私はサニーのことだーいすき!」
なんて言って、また抱きついてきた。
この時の私たちは、まだ、心底にある気持ちに向き合えずにいた。
マヤと仲直りをしてから数日。
やはり、この間のマヤのクラスでの出来事が胸につっかかむていた。
マヤらしくなかったな。
いや、マヤらしさってなんだ?
私が勝手に決めつけてるだけかもな…。
授業中も、ずっと頭の中はマヤのことばかりだった。
「来週までに進路希望調査、忘れずにねー」
担任の大きな声に、ふと我にかえる。
そうだった。
リュックの中に小さく畳んで入れてある、進路希望調査の紙。
私は目を逸らしたくて、小さく畳んで、奥の方にしまっていた。
私はアメリカの大学に行くつもりだ。
マヤとはきっと離れなければならない。
マヤの笑顔を思い浮かべると胸がキュッとなる。
マヤの進路を聞くのは怖い。
覚悟を決めなくちゃ。