1-1-1 女子に曳かれた
初投稿です!
一話、一話がめっちゃすくないです・・
ちょこちょこ更新してきますので
どうぞご覧ください!
女子に曳かれた。
いや、誤字ではなく曳かれた。
正確に言うと女子が乗っている自転車に曳かれた。
4月の終わり、ようやく高校での新生活やら、授業やらに慣れ始めたころ
緩み始めた俺の生活リズムが巻き起こした。
寝坊というありがちなミスによって惰眠は完膚なきまでにぶっ壊れた。
やばい・・・やばい・・やばい・やばいやばいやばいやばいやばいやばい
やばいやばいやばやばやB・・」
焦るとなかなか制服のボタンが通らない
「弟よー・・声に出てるぞー」
うっせぇ糞ニートォ!
二階から眠そうな目をこすりながら長い髪を後ろで束ねジャージの上だけ着た、
というと誤解がありそうだな
一応・・パンツは履いてます()
我が家が誇る自宅警備員
わが姉、鉄兵 響である。
朝食も食べずにバッグを肩に掛けていると
「まぁまぁwそんなに焦るな弟よ~今ならダッシュで間に合うぞ~?」
そう彼女はおちゃらけて言った。
「じゃあねぇちゃん、警備よろしく!」
そう言ってスニーカーを足に引っ掛け走る。
やっぱりリュックにすればよかった...
ボストンバッグがぶらぶらと揺れる
高校へと向かういつもの交差点
季節柄、桜のピンクが妙に目につく
遠目から見ても信号が変わるタイミングはわかる。
完璧に間に合わん...
いや、まだ行ける...
そう確信して縁石へと足を伸ばす。ギャルギャルギャルギャルとブレーキ音がする
おい..?おれにブレーキなんかついてたっけ?
そう思い振り返ったら金と黒が見えた
説明するとこの金は金髪で、黒は自転車のタイヤの黒である。
まぁブレーキ音は、おおかたドリフトでもしたんだろ..
俺の体は加速のため、前傾姿勢になっていた。
自転車は縁石へと乗っかって、宙へういていた。
そうして奴は器用にママチャリで俺の頭を踏み台にして飛んだ。
俺は倒れた。
奴は向こう側へとたどり着いた。
信号は赤に変わった。
俺は遅刻した。
主人公の名前すら出ない一話って…