4班VSコウゾイレ隊
よろしくお願いします。5話目です。
「総員一箇所に集まれ!!全員でシールドを上乗せして、奴らの攻撃を防ぐんだ!!」ラサは慌てながらも大きな声でそう言った。
「ほう。考えましたね・・・しかし、シールドはバッテリーの消費が激しい。加えて、こちらの武器はレイザアガン。破れてしまうのも時間の問題ですよ?」
実際、コウゾイレの言う通りであった。今も着々とシールドを削られている。持って数分といったところであった。おまけに、幻覚が見えているので、攻撃をしようにも、どれが本物なのかは見当もつかない。
そんな中、突然ラサが「!、みんな、急いで目をつむれ!!」と声を出した。
隊員は一斉に目をつむった。しばらくして目を開けると、先ほどとは違う、しかし、同じ山の中にいた。
「班長、ここは?私達が目をつむっていた間に一体なにが。」ベナが質問をした。
「奴らにフラッシュ爆弾なるものを投げつけてやったのさ。そのすきに、ソープスが準備を進めていた「テレポート」によって君たちを幻覚ガス圏外の場所まで転移させたのさ。流石に山から抜け出すことはできなかったがね。」少し息を切らしながら、ラサが返答をした。
4班全員が気を「ほっ」と抜いた瞬間、レイザアビームが、4班に飛びかかってきた。
どうやらコウゾイレ隊が早くも居場所を嗅ぎ付けてきたようだ。「逃がしませんよ?幻覚ガス圏外とはいえ、シールドのバッテリーも限界。おまけに情報も裏切り者君から聞き出しましたからねぇ。」不敵な笑みを浮かべつつ、恐怖を4班全体にばら撒いた。
しかし、これに対しラサが「ククク、はーはっはは。」と大きく、まるで全身で笑っているかのように笑い出した。
「気でも狂いましたか?まあ無理もありませんが。」コウゾイレがまるで「勝った!!」と言わんばかりのドヤ顔でラサに言い放った。
するとラサが笑いを静めるとコウゾイレに対しまた笑った。「お前は勘違いをしているな、その情報が全て当てになると?だとすると残念だったな。我々は常にこのことを<想定>していた。我々が実力不足として囮役に任されたのも、全て敵を欺くためだ!」ラサは大きな声で言い放った。
「な、・・・いやそれがどうしたというのです?それが仮に<本当>のことだったとしてもあなた達が今、不利な事には変わりはありませんよ?」少し怖気ながらもラサに言った。
「それはどうかな?」いつの間にか霧が周りにかかっていた。
「べらべら俺と喋っていて気が付かなかったようだな。ほれ、お前のお仲間もやられているぞ。」
コウゾイレがよくよく耳を傾けてみるとバッタ、バッタと兵が倒れていく音がした。
「まさか、罠・・・・。」そこで、コウゾイレの意識は途切れた。電気を帯びた剣でラサに首を切られたからである。
「悪いな、これでも班長だからな。」そういうとラサは鞘に剣を納めた。




